施設の入居患者を日々懸命に介護するスタッフも存在するが、抵抗できない弱い立場の入居者を虐待する職員も後を絶たない。このほど英カンブリア州の介護施設で、アルツハイマー病を抱える入居者に暴力を振るっていた女職員に有罪判決が下された。『Metro』『The Sun』などが伝えている。
カンブリア州カーライルにある介護施設「Lanercost House(レイナーコスト・ハウス)」に夫ロイストン・アボットさん(62歳)を預けていた妻ヘレンさんは、娘とともにロイストンさんを訪問した時、異変を感じた。
50歳頃にアルツハイマー病と診断されたロイストンさんは、施設を訪問した妻と娘を泣いて迎えた。そのような夫の姿を初めて見て危険信号を察知したヘレンさんは、夫の入居部屋に隠しカメラを設置。すると驚くべき光景が映し出された。
施設の介護職員であるディミトリカ・ヨノヴァ(54歳)が、ロイストンさんを素手で殴っていたのである。抵抗できないロイストンさんは、ディミトリカの行為にただ呻き声をあげるしかないようだった。この虐待行為を訴えたヘレンさん一家によりディミトリカは逮捕。後日、カーライル治安裁判所でヘレンさんはこのように心情を語った。
「(映像で)目にした光景が信じられませんでした。夫は殴られて、明らかに苦しんで呻いていました。ヨノヴァが夫にした行為に正当性は全くありません。もし自分の大切な人が同じ状況下に置かれたらどのように思うでしょうか。夫を含む他の入居者らへのヨノヴァの虐待行為を全て知ることは不可能でしょう。ですが、私たちはヨノヴァに激しい怒りを感じており、この先ヨノヴァがか弱い人々を介護する職に就くこと、介護施設で働くことを生涯禁じられることを望んでいます。他の入居者を傷つけないためにも、ヨノヴァが信頼される立場になることを許すべきではありません。」
元看護師だったディミトリカは、