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writer : tinsight-suzukoellis

【海外発!Breaking News】非常に稀な臀部の奇形で生まれた男児 「できる限りのことをしてやりたい」と両親(英)

脚がほぼ肩の位置と平行に反曲していた。CRSは尾部脊椎の形成不全により発生し、多種の器官に様々な異常をきたす症候群とされているが、発症率は非常に低い。事実、25年のキャリアを持つ看護師でさえ、バーロン君のような症状を持つ患者は見たことがないと話していたそうだ。ちなみに、アメリカ国立医学図書館(United States National Library of Medicine)の『Genetics Home Reference』によると、10万人の新生児のうち1~2.5人の割合で発生するとされている。

バーロン君は出生時に肺に液体が貯留していたため、すぐに医師により昏睡状態に置かれ、人工呼吸器を装着されて集中治療が施された。その3週間後にようやく退院し、現在は自宅へと戻っている。内反足で脚が極度に湾曲し、臀部もない状態で生まれたバーロン君は、下半身の感覚がない。そのためベビー服を着せるのも困難のようだが、徐々に成長の兆しを見せており、トレイシーさんとエドワードさんを喜ばせている。

「もちろん、医師からの告知を聞かされた時には悩みました。生まれてくれば、私たちはこの子にいったいどんな“クオリティー・オブ・ライフ”を与えてやることができるのだろうと考えました。息子はこれから先も、毎日障害にぶつかっていかなければならない人生を送らなければならず、生涯、車椅子生活を強いられることは必至です。ですが私たちは可能な限り、息子に他の子たちと大差ないように育ててあげたいのです。私たちにとって、息子はかけがえのない素晴らしい存在です。だからできる限りのことをしてやりたいと思っています。」

バーロン君の将来には、きっといくつものチャレンジが待ち受けていることだろう。しかしそれでもトレイシーさんはベストを尽くして育てていきたいと話している。現在、クラウドファンディングサイト『GoFundMe』でバーロン君のための特別なカーシートの資金を集める呼びかけが行われているが、既に目標金額に達成したようだ。

このニュースを知った人からは「申し訳ないけど、やっぱり親の身勝手にしか思えない」「子供がこの先ずっと深刻な障害に苦しむのをわかっていて、医師も中絶をすすめたにもかかわらず無視して産むっていうことは、子供にとってかわいそうだと思う」という否定的な声もあがっているが、「どうかこの赤ちゃんに幸せな人生が送れますように」「産む決心をした両親はとても勇気があると思う。これから先も頑張って」「この家族に幸せが訪れますように」といった温かいエールも寄せられている。

画像は『The Sun 2018年11月27日付「‘WONDERFUL LITTLE BOY’ Baby boy is born with back-to-front legs and NO bum – and is one of just 5 sufferers in the UK」(Credit: CATERS NEWS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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