生後わずか7週の乳児を抱きながら飲酒し、居眠りしたことが原因で窒息死させてしまった母親の裁判がこのほど英リバプール刑事法院で行われた。自分の愚かな行為により我が子を失ったことを深く後悔している母親に対し、判事は実刑を免除、12か月間の執行猶予付き有罪判決を言い渡した。『BBC News』『Mirror』『The Sun』などが伝えている。
悲劇は2016年11月19日(報道により17日とも)に起こった。英マージーサイドのセント・へレンズに住む3児の母ステイシー・アトキンソン(30歳)は前の晩に飲酒し、生後7週だった末娘クロエちゃんを抱きながらソファの上で居眠りをしてしまった。
3時間ほどして目覚めたステイシーは、意識不明に陥っているクロエちゃんを見て半狂乱になった。午前6時23分に通報を受けた救急隊員が到着するまでの間、ステイシーは死に物狂いでCPR(心肺蘇生法)を行い、クロエちゃんを助けようとした。そして自分がしてしまったことの恐怖に慄き、2階で眠っていたクロエちゃんの父親を叫んで起こした。しかし午前7時15分、クロエちゃんは死亡が確認された。
ステイシーのパートナーは、この時のステイシーの状態を「ショックで錯乱状態になっていた」と話している。その後、ステイシーは前の晩にウォッカを5杯ほど飲んだことを供述し、警察がステイシーの血液検査を行ったところ、酒気帯び運転の基準値のおよそ2.5倍のアルコール数値が検出された。また検死の結果、クロエちゃんの普段の健康状態は良好で、母親の居眠り中に腕から滑り落ちたことで母親の下敷きになり、ソファのクッションに顔を押しつぶされての窒息死であったことが明らかになった。検死にあたった病理学者は「ソファでの乳児との添い寝は突然死のリスクを増大させ危険である」と話している。
10月19日にリバプール刑事法院で行われた裁判で、