助産師としてキャリア16年の女性が、ある病院で1年に14日病欠したことが原因で「休みが多すぎる」と産婦人科病棟から解雇を言い渡された。激務の上に出産病棟にはスタッフ用のトイレもなく感染症になってしまった助産師は、スタッフ不足を度々組合に訴えていたという。英メディア『SWNS』『real fix』などが伝えている。
英ウェスト・ヨークシャーのウェイクフィールドに住むジェーン・グリーヴスさん(46歳)は3月15日に、ピンダーフィールズ病院での仕事を解雇された。
1997年に看護師の資格を取得し2002年から助産師として働いてきたジェーンさんは、同病院が2016年9月に開設した出産病棟で職務にあたっていた。しかし病棟にはスタッフ用の休憩室やトイレもなく、スタッフはトイレに行きたければ歩いて2分の場所にある別の病棟まで行かなければならない。ジェーンさんが働き出した頃は、出産病棟には3人の助産師と2人のヘルスケアスタッフがいた。ところが現在は助産師2人と1人のヘルスケアがいるのみで、1人あたりの仕事量が増え、トイレに行く時間もままならないという。ジェーンさんはその激務について、このように明かしている。
「スタッフは無給ですが1時間だけ休憩時間を与えられます。ですが仕事が詰まっているので、1時間も休憩できることはごく稀です。スタッフ用のトイレもないし、12時間の勤務中はトイレに行く暇がありません。妊婦さんがいきんでいる手いっぱいの時に、『ちょっとトイレ』なんて言えるわけありませんから。」
そのためジェーンさんは、トイレを我慢する習慣がついてしまった。しかしこれが病に倒れる原因となってしまう。昨年12月30日に夜勤を終えたジェーンさんは翌日に倒れ、緊急外来へ搬送された。泌尿器科の検査を受けたところ尿路感染症にかかっていることがわかり、