9月25日にスタフォード刑事法院で行われた裁判では、「私は嘘をついたわけではない。言葉で表現するのは非常に難しいが、今では歩くたびに身体が痛み、年々動きが鈍くなっている。どんな状態であるのか、申請フォームにはきちんと書いたつもりだ」と言い訳をしたリンダに、アントニー・カーティン検察官は「被告は1997年からデスクワーク勤務を続けており、ずっと同じ姿勢でいることから体に痛みを感じてきたようだ。健康面に複数の問題はあれど、どのようにDWPに申し立てすれば手当を受給できるかということを知ったうえで大げさな申告をし、その詐欺行為により世間を欺いた」と述べ、マイケル・エルソム判事は「被告は自分で車を運転し毎日仕事へ通い、介助なしで歩行や水泳をする姿を見られている。『仕事ができない』と障がい者生活手当を受給していたことは虚偽である。納税者はあなたのような人を嫌悪することだろう」と厳しく糾弾した。
リンダには2001年~2015年の障がい者生活手当不正受給と、2004年~2015年のM6 Toll未払いの罪により2年の執行猶予付き18か月の有罪判決が言い渡され、午後7時~午前7時という時間帯で6か月間の夜間外出禁止と電子モニター監視器具の装着、20日間の更生プログラムへの参加を義務付けられた。
DWPのスポークスマンは「制度を悪用して不正受給する人は、本当に手当を必要としている人たちの給付金を横から奪い取り納税者の金を盗むというものです」と話している。
総額81,000ポンド(約1,220万円)を騙し取るという詐欺行為に、当然のごとく市民は怒りを隠せない。「なんで実刑にならないのか」「こんな奴、吐き気がする」「よくもまぁ15年間ものうのうと…」「きっと今回も氷山の一角に過ぎないよね」「全額返金させろ」「もっと早くに政府機関は気付くべき」「嫁も嫁なら夫も夫だよ」「夫に罪が科せられないのはなぜ?」といった非難の声があがっている。
画像は『Metro 2017年9月25日付「Benefits cheat caught after taking photos of herself snorkelling」(Picture: PA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)