アートが趣味という人は世の中に数多く存在するが、その作品や素材も様々である。米テキサス州のある男性は、トイレの蓋に絵を描き続けて70年にもなるという。リタイアを控えて男性が願うこととは…『Inside Edition』などが伝えた。
テキサス州サンアントニオで博物館「Toilet Seat Art Museum」の運営者バーニー・スミスさん(96歳)がトイレの蓋にデザインを施すことに目覚めたのは、70年ほど前に配管工として働いていた頃だった。
「配管のパーツを探しに店に行った時に、50点ほどのトイレの蓋が放置されてあってね。持ち主にこれらをどうするのかと尋ねたら『捨てるんだ』と返って来たので、許可を貰っていくつか持ち帰ったんだ。」
子供の頃からアートワークが好きだったバーニーさんはその日の夜、自宅で1つのトイレの蓋に絵を描いた。その瞬間、ライフワークとなる趣味が生まれた。以降は昼も夜もトイレの蓋にデザインを施し、現在ではその数が1317点にもなるという。70年もの間、多くのアイデアをトイレの蓋に生み出してきたバーニーさんのデザインは、車のナンバープレートを飾り付けたものやミニカーが付いたもの、動物を描いたものなど様々だがどのアートも抽象的でなかなかユニークである。
趣味に生き続けてきたバーニーさんだが、96歳と高齢であるためそろそろリタイアを考えているようだ。しかし築き上げてきたトイレの蓋アートを封印してしまいたくないという切なる思いがある。これまで訪問者のために無料でオープンしていた博物館をこのまま継続させていくためにも、数々のコレクションともども博物館を買ってくれる誰かに引き継いでもらいたいと願っているのだ。