無料の場所とはいえ自宅前に何日も車が駐車されていると迷惑この上ない。空港の近くに住む住民らは、日々こうした煮え切らない思いを抱えて過ごしているようだ。このほど英リバプールで、旅行者が空港の高い駐車料金を節約するために近くのエリアに車を停めるという出来事が発生し、自宅前の迷惑な駐車に怒った住民がある復讐行為に出た。『Liverpool Echo』『Mirror』『Metro』などが伝えている。
9月19日のこと、リバプールのハンツ・クロスに住むニール・ジャングラスさん(36歳)は夕食を準備しようとしていた時、自宅前にシュコダ社のシルバー色の車が停まったのを目にした。
様子をうかがっていると、車から男女が降りてスーツケースを2つ取り出しタクシーに乗り込んでそのまま去って行ったという。ハンツ・クロスはリバプール市南部にあるジョン・レノン空港から2マイル(約3.2km)の距離にあり、高い空港の駐車料金を節約するためこのエリアに駐車して空港へ向かう旅行者が絶えないそうだ。
ニールさんは「もう2日間もここに駐車してるんだ。明らかに空港での駐車代を払うのが嫌で、ここに停めて空港までタクシーで行ったんだ。隣も我が家と同様、車を2台所有しているし、こういうことをされると住民の車を停めるスペースがなくなってしまう。この車のせいで、自分の車も自宅前に停められないじゃないか。こんな所にタダで車を停めて旅行に出ようなんてずうずうしいにもほどがある。サプライズで懲らしめてやる」と怒り、勤務先のコストコから業務用のラップを買って帰って、目の前の車をぐるぐる巻きにした。
それ以来この車は注目を集め、写真を撮る人まで現れるほどになった。マージーサイド警察もこの車を見に来たが、なにしろ駐車制限のない場所に駐車していること自体が違法ではないために、ラップに包まれた車をどうすることもできなかったようだ。