困っている人がいたら助けるのが人の情、そしてそうした親切は地域社会には無くてはならないものではないだろうか。このほど英グレーター・マンチェスターで高齢男性が予期せぬ不幸に見舞われたのだが、彼をサポートしたのは近所の住民たちだった。心温まるニュースを『Manchester Evening News』『The Sun』など複数の英メディアが伝えている。
グレーター・マンチェスターのサルフォードに暮らす年金受給者のピーターさんはある日、買い物から帰ってくると家の鍵を無くしたことに気付いた。ピーターさんは自宅玄関前に買い物してきたばかりの食料品が詰まった袋を置いて、隣家に助けを求めに行った。
鍵穴を変えるのに117ポンド(約18,000円)の出費が必要だと知ったピーターさんはショックを受けながら自宅に戻ると、置いてあったはずの買い物袋が無くなっていたのである。そんな災難続きのピーターさんのことを耳にした同じエリアに住むミッシェル・スパーリーさん(44歳)は、ピーターさんとは面識がなかったものの出来事に心を痛め、Facebookで彼を助けたい旨を綴った。
ミッシェルさんは15軒ほど近所を回り、ピーターさんが鍵屋に払わなければならない費用と盗まれた食料品の代わりになる食べ物を寄付してもらえるように頼んだ。住民らは快く協力し、129ポンド(約19,600円)とパンやビスケット、保存がきく缶詰などたくさんの食料品を提供してくれた。
9月16日の朝、ミッシェルさんは妹ジェナさん(32歳)と6歳の甥っ子を連れてピーターさんの家を訪ねた。その時の様子が動画に収められているが、見知らぬ訪問者に驚いた様子のピーターさんはミッシェルさんの言葉を聞き、さらに驚き感動した。