坂上忍がメインMCを務めるバラエティ番組『好きか嫌いか言う時間』(TBS系)で8月21日、“トラブル住民救済計画”と題してゴミ屋敷住民に関わる2つのロケを放送した。そのうち後半のドラブルを担当したのがブラックマヨネーズの吉田敬である。彼は5月29日の放送でもゴミ屋敷を片付けて散々な思いをしているのだが、今回のトラブルは事前に調査するうち「止めてもいいですか」と弱音を吐くほどさらに難航しそうだった。
“ゴミと木で占拠された公道を取り戻せ!町民が恐れる女性ゴミ屋敷住人”を謳う今回の企画は、町民からの依頼による。吉田はまず、町民の皆さんに集会所へ集まってもらい状況を聞き取った。親の代からそこに住んでいるという女性は、近隣住民とほとんど交流がない。「声をかけると追いかけられる」と怖れる人もいた。家から溢れ出たゴミや生い茂る木でそこに面した歩道が通れず、近くの保育園に行き来する親子が歩道を避けて車道を歩かねばならない状態だ。
火事になったら危険だからと区役所に相談して強制執行の書類を見せたこともあるが、「その場で破った」という。そればかりか両手で塩をかけられ、「勝てない! 誰も勝てない!」と町民たちが口々に話すので「あの、止めていいですかね」と後悔し始める吉田。しかし町民はゴミ屋敷のなかよりも「木を切って道路を広げてくれれば」と望んでおり、道がキレイになったら和解しても良いというので、吉田もあかりが見えたようだ。町民の皆さんに「よくこんな企画たてたなと思う! お手並み拝見」「吉田さんならできるでしょ!」と拍手で送りだされた。
ロケ車に戻ると吉田は「ニュースで見るレベルの人ですよね」と深刻な顔をしながら他の情報を知るためにスタッフが取材交渉した時のVTRを見ることにした。
外で洗濯物を干しているゴミ屋敷の女性にスタッフが挨拶して「ちょっとお話をお聞きしたいんですけど」と切り出したところ、「それ映ってる?」とカメラを向けないよう指示する。「すみません」と詫びるスタッフに「ケンカするならケンカしようぜ」「私なんか男と違ってさ弱っちいと思われているけど、空手やってるから強いんだよ」となかなかの迫力だ。顔は映らないが、話ぶりや所作から40代ほどと思われる。
ゴミ屋敷のなかを軽い身のこなしで行ったり来たりすると、やがてゴミが溢れる居間と思われるところで軽快な音楽に合わせてノリノリに正拳突きの練習を始めた。流れる楽曲の「なにがあってもひるまずに…」という歌詞はまるで彼女の生きざまを表しているかのようだ。