宝くじ当選者の話題は少なくないが、大金を前にすると目先の判断がつかなくなってしまうのだろうか。英プリマスの男性は、「The National Lottery(国営宝くじ)」に当選し日本円にして7億円以上の大金を手にするも、わずか3年で使い果たしてしまったという。現在は行方がわからなくなっているこの男性について、『The Sun』など複数の英メディアが伝えている。
プリマスに暮らしていた当時52歳のピート・カイルさんは、英国陸軍砲兵隊員として1991年まで10年間勤務していた。その後は醸造所で働きながらビールの配達をしていたが、ひざを痛めて陸軍の年金で生活していたという。
ピートさんは何年にもわたり、毎週同じ番号を「The National Lottery」に投票し続けてきた。2005年1月29日の土曜日もいつもと同じように「3、8、27、38、44、46」の番号を書き、ノースプロスペクトにあるスーパーマーケット「Co-op(コープ)」の宝くじマシンに投票した。これが彼の人生を大きく変えた運命の日となった。
ピートさんは翌朝、自分が当選したことを知って驚愕した。目の前の番号が信じられずまるで夢のように感じながらも、すぐに娘のジェマさん(当時20歳)に電話をかけた。
父から「宝くじで当選したと思う」と聞いたジェマさんは歓喜の声をあげ、念のためにダブルチェックをし、間違いなく5,122,412ポンド(約7億2,200万円)に当選したことを知った。イギリスで最も高額な宝くじを当選した一人となったピートさんは、月曜の夜に友人らと祝うためビンゴ会場へ行き、そこでも500ポンド(約7万円)の賞金を得た。
ピートさんが大金を手にしてからの派手な生活ぶりはタブロイド紙に報じられ、取材にも「家族の人生が変わった」と喜びを口にしていた。ピートさんは、ジャグジーやミニバーが備え付けられた豪華な家を55万ポンド(約7,750万円)で購入し、気まぐれでメルセデスやレンジローバーなど複数の高級車とボートを買った。「夢だった」という釣り用のボートで釣りを楽しみ、ジェマさんや息子のロイ君(当時11歳)にも旅行をプレゼントし、元妻のジェーンさんには車を購入した。