エンタがビタミン

writer : sekihara

【エンタがビタミン♪】<押切もえインタビュー>少女時代は恥ずかしがり屋「カメラの前では大胆になれた」

■内気だからこそ、大胆になれる「写真」に夢中になった
―もともとは内気な女の子だったのですね?
押切:こういう時期があったからこそ、それを直そうと向き合えたのかもしれません。もともと恥ずかしがり屋で自分の好きなものも「好き」と言えなかったんですけど、ファッションの力があって「写真」という全然違う自分になれる現場があったからこそ、面白いなと。本当は内気なんだけどカメラの前では大胆になれたり、そういう楽しさがあって、夢中になれた部分はありますね。

―自分を表現するのが楽しかったのですね。自分を表現するということは必要でしょうか。
押切:だんだんお話しする仕事や文章の仕事をいただくようになって、嘘ついたり格好つけたり恥ずかしがっていると、変な風に伝わってしまうんだなと気づいて、日々勉強しています。いまだに「あの言い方は誤解されるな」とか「あの書き方では伝わりにくかったな」と反省することはありますね。少なくとも自分に誠実でいた方が後悔は少ないと思います。

テックインサイトのインタビューに応える押切もえ

■押切もえにとって「絵」とは?
―「あいサポート」の活動でも、今回の物語でも絵が重要な役割を担っていると思います。改めて押切さんにとって「絵」とは何でしょうか?
押切:そうですね。(しばらく考えてから)理想と現実を込められるものですかね。景色を見て空の色は青かったけど、(絵では)ピンクにできたり、実際にない風景を組み合わせたり、可能性や広がりが大きいので、いいツールだなと思いますね。見た人によって感じることが違いますし、私が描いた鳥取の風景の絵から、誰かの生まれ故郷がよみがえったり、それがまたタッチによって変化がつけられるというのがいいなと思います。

―今、ご自身では絵を描かれていますか?
はい。週に一回、長くて4、5時間描いています。他の日にいろいろアイディアをためておいて週に一回、絵を描けるのが嬉しいし、気分転換になりますね。今、描いている絵が大きい作品で家に持ち帰れないというのもありますが、アトリエの一角をお借りして描いています。

絵を描くのが好きな押切もえ

■想像力を働かせて「思いやり」を
―物語の最後の方に、桜が友達と「住みやすい町」について語る場面があります。そのような町にするには、どうしたら良いと思いますか。
押切:まず目の前の人、周りの人が何を求めていて、どうしたらその人が楽になれるか、幸せになれるか、自分だったらどうだろうというのを少し考えてあげる。想像力を働かすことは大事ですよね。そういうことを考えることは「思いやり」ですし、改めて考えていくのが大切だと思います。

■どの世代の方にも感じてもらえることがテーマ
―本書をどのような方に読んでもらいたいですか?
押切:まずは小学3年生の桜ちゃんと同じぐらいの年代の皆さんにいろいろなことを感じて欲しいです。あとは私と同世代の方を含めて広い世代の方に読んでいただけたらもらえたらいいなと思います。私自身も児童向けの本とは言いつつ、取材していて感じたことは自分の人生に役立つような、たとえば「壁を作らない」などハッとする言葉も入れてありますので、児童書ではありますが、テーマとしてはどの世代の方にも感じてもらえるかなと思います。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)

インタビューで子供の頃のことを明かした押切もえ

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