何十年も子供を望んでいた60歳のセルビア人女性が、このほど国内で2番目の高齢出産者となった。ところが夫は「子供の泣き声がうるさくて寝られない」と妻と産まれたばかりの子供のもとを去る決意をした。『Yahoo7 News』や『The Sun』『Odditty Central』などが伝えている。
セルビア共和国に暮らすアティファ・リャイッチさん(60歳)はなかなか子供が授からず、数年前から体外受精を5回行い、念願叶ってようやく子供を身ごもることができた。
しかし糖尿病を患い心臓が弱い夫のシェリフ・ノキックさん(68歳)は、高血圧など健康上の問題を複数抱える妻の超高齢出産に、当初は「リスクが大きすぎる」と何度も反対した。それでも妻の意志は固く、シェリフさんは最終的に受け入れた。
6月20日、セルビア西部ラシュカ郡のノヴィ・パザルにある病院で娘アリーナちゃんが元気に誕生した。「人生で一番幸せな日」と喜びをかみしめるアティファさんだったが、シェリフさんは「妻は欲しいものが手に入ってそれだけで幸せだろう」とアティファさんとアリーナちゃんのもとを去る決意をした。
アティファさんと10年間連れ添ったシェリフさんには、最初の結婚相手との間に数人の子供がおり、現在はトルコで暮らしている。アティファさんによると、今回の妊娠・出産に対してシェリフさんの家族から批判を受けたそうだ。そうしたこともあって、夫は家を出てトルコに行く決心をしたのではないかと明かしている。
今回のアティファさんの妊娠は、匿名の精子提供者の協力によって実現したもようで、シェリフさんはアリーナちゃんを自分の娘として法的に届け出ることを拒否した。超高齢出産した妻をサポートするどころか「子供が泣いてうるさくて寝られない。赤ん坊と暮らすことはこの年齢では健康に悪影響だ」とうんざりしているようだ。