爪楊枝や綿棒を矢の代わりにして遊ぶ手のひらサイズのステンレス製の弓矢が、中国で子供の「マスト・ハブ(絶対持っておきたい)」アイテムとして話題になっている。しかし現在、「子供のおもちゃには危険過ぎる」と怪我を恐れる親や学校関係者らがこの商品の使用禁止を願っており、中国全土で物議を醸している。米『WRGT: Dayton News』や『CNBC』『Business Insider』など複数メディアが伝えた。
パワフルなミニチュア弓矢が出回り、中国全土の学校関係者や保護者らが頭を抱えている。四川省成都市の南西部で流行した10cmほどの小さなステンレス製の弓矢は瞬く間に中国東海岸や香港でも拡散し、その人気に火がついた。
てのひらサイズの弓矢は室内で気軽に遊べる軽くてクールなおもちゃとして7元(約115円)で販売されたが、矢に使われる爪楊枝や針はジュースの缶やりんご、ダンボールなどにたやすく穴を開け、先が鋭く凶器にもなり得ることから深セン市や青島市を含む複数の市ではすでに商品の販売が禁じられているという。中国領土のマカオでは、警察がこの弓矢の使用を「犯罪としてみなす可能性がある」と20日に警告した。
中国の二大通販サイト「淘宝(タオバオ)」と「京東商城(JD.com)」では検索しても商品が出ないように販売をブロックしているが、アメリカの「eBay」では現在も8.39ドル(約940円)で販売されている。
eBayのサイトには「射撃練習や小さな動物を狙うゲーム・ハンティングにぴったり」「射撃や弓矢に興味がある人には、このミニチュアサイズの弓矢は置物としてのギフトに最適」「非常に簡単で矢のスピードも速い」とあり、「爪楊枝と綿棒を使用するのが適切」「子供のおもちゃとして使用する場合は、必ず保護者の監視のもと行うことを勧める」といった説明が追記されている。