手軽にメッセージのやり取りができるネット社会では、手紙を書き切手を貼って投函することを面倒だと感じる人も多いであろう。今から42年前、お互いが10代の頃に手紙のやり取りを始めたアメリカ在住の男女2人は事あるごとにペンを執り、進学、結婚、子供の誕生、身内の死など人生の節目を手紙の中で共有してきた。そして4月11日、2人は42年目にして初めて顔を合わせたのだ。『abcnews.go.com』など複数のメディアが伝えている。
ニューヨーク州イースト・アイスリップに住むジョージ・ゴーン(56)さんとカリフォルニア州サンディエゴに暮らすローリ・ガーツさん(54)が手紙のやり取りをはじめたのは、今から42年前だった。
ジョージさんはその頃のことをこう振り返っている。
「私が15歳の時、チェーンメールが流行っていたのです。私は5人に手紙を書きました。予定では数千の返信があるはずだったんですが、返ってきたのは4通だけ。その中の1通がローリからのものでした。彼女はその時、まだ12歳でした。」
「初めは取り留めのないことをずらずらと書いていたような気がします。学校のこと、家族のこと、そしてこれからどんなことをしたいか…。若かったからいい加減なことも書いていましたよ。でも時が経つにつれ、手紙の内容は少しシリアスなものに変わっていきました。自分たちが成長したのでしょうね。」
ジョージさんはここ数年、立て続けに身内を亡くしており「ローリさんは妹のようだ」と述べている。