ある日突然、見知らぬ女性が2400マイルもの距離をはるばる訪ねてきた。腕には透明なガラス製のボトルと、お手製だというドーナツを抱えている。家人に「可愛い文字でこのメッセージを書いてくれたお子さんに会いたくて」と話し、それは驚かせたもようだ。

スペイン領カナリア諸島のテネリフェ島のビーチで、漂着したワインのボトルを拾い上げたAさんという女性（本人の希望により氏名は明らかにされず）。そこにはメモのような紙が折りたたんで入っていた。アメリカの恋愛映画『メッセージ・イン・ア・ボトル（Message in a Bottle）』の感傷的なストーリーを思わず想像してしまうような展開が期待されたが…。

それは英エセックス州の海辺の町ダバーコートに暮らす、ルーシー・リーディングスちゃんという現在5歳の女の子が書いた微笑ましい英語のメモであった。Aさんはエセックス州在住のある友人に頼んでスペイン語に訳してもらうと、「どうやら私と同じ州の住民のようですよ」の返事が。あまりの偶然に彼女は本人に会ってみたい衝動にかられ、このほどついにイギリスへ。友人宅を訪れると少女の家に向かったのであった。

それを拾い上げてくれたAさんの突然の訪問に、母親のサリーさんは驚きのあまり立ち尽くしてしまった。英メディア『mirror.co.uk』に「ルーシーは双子のエリーとともに昨年夏、北海に向かってボトル入りのメッセージを放っていました。ルーシーのボトルだけが南下してイギリス海峡を通過し、北大西洋を漂流して2,400マイル（3862km）も離れた島にたどり着いたようです。そして彼女はふつうならあり得ないことを実現させてくれました。どれほど遠い場所から来てくれたのか娘たちはよく理解できていません。お手製のドーナツはもちろん、その親愛の情が何より温かく、今後も交流を続けていきたいです」と話している。

※　画像はmirror.co.ukのスクリーンショット。
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）