1996年12月、米コロラド州の静かな住宅街で突然起きた凶悪な殺人事件。被害者は美少女コンテストに何度も出たほどの美少女ジョンベネ・パトリシア・ラムジーちゃん(6)で、自宅豪邸の地下で冷たくなっていた彼女を殺めた犯人については「家族ではないか」という声も多くあがった。あれから間もなく20年、容疑者と指さされた兄がTV番組に出演し、事件の日や妹の葬儀、そして今の思いなどを語った。
このほどジョンベネ・パトリシア・ラムジーちゃんの兄バークさん(Burke Ramsey)が『Dr. Phil』に出演し、妹が自宅で遺体となって発見された日のことをこう振り返った。
「覚えています。母が『私のベイビーはどこなの?』と何度も繰り返していました。」
その後、現地警察が捜査を開始。だが捜査は難航し「家族の誰かがジョンベネちゃんを無残にも殺害したのではないか」と疑う声が世界中であがった。それにつき、バークさんはこのように語っている。
「ええ、僕にも分かっています。人々はこの僕が犯人だと思ったのです。そして僕の両親が犯人だとも。自分達が容疑者だったことは、僕も知っています。」
「棺にいる妹の姿も覚えています。」
「小さな棺桶で…妹の瞳は閉じていました。」
しかし約20年が経過する今も犯人は逮捕されておらず、謎は残ったままだ。このまま事件が忘れ去られることを危惧するバークさんは、「誰にも事件のことは忘れてほしくない」とコメントしている。
ちなみに事件が起きた当時、バークさんはまだ9歳。裕福な両親のもとで暮らしていた彼に「妹が殺される」という悲劇が起きたが、その後犯人扱いされたバークさん、そして両親はどん底を経験したという。父ジョンさんは4年前に応じたインタビューで「自殺を考えた」と語っていたが、同じく疑惑の目を向けられ苦悩した母は事件解決を待たずしてガンで他界した。今もバークさんらは犯人逮捕を願っており、執念の捜査を続ける警察も先日「犯人逮捕はまだ諦めていない」と明かしたばかりだ。
冷たい地下で遺体となって発見された悲劇の美少女ジョンベネちゃん。幼い彼女を無慈悲に殺した犯人を見つけるべく、当局はこれまでに18州にわたり1000人以上に聞き取り調査を行ったという。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)