海外発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】カリフォルニア旅行は二枚貝に気を付けて 神経性貝毒「ドウモイ酸」を確認

天然の貝類などに存在する神経性貝毒、「ドウモイ酸」という毒素をご存じであろうか。このほど米カリフォルニア州で、人々が口にする複数の貝類におけるこの毒素のレベルが危険値に達していることが確認され、消費者に「天然のものを捕獲、摂取しないように」と呼びかけられた。サンノゼのメディア『mercurynews.com』が伝えている。

まずは「ドウモイ酸」による貝毒について説明したい。食後早ければ30分以内、長ければ1日経過してから嘔吐・腹痛・下痢などの胃腸症状と頭痛、めまい、ケイレンなどが起こり、死亡率は3%前後だが、毒素が海馬に回り中枢神経が侵されることから約25%において記憶障害が発生。その半数が後にアルツハイマー様の重度の記憶障害に発展していくことがわかっているため、決して侮ることはできない。

このたびカリフォルニア州公衆衛生省(CDPH)はそのドウモイ酸について、サンフランシスコ・ベイエリアの南に位置するハーフ・ムーン・ベイで獲れたイワガニ、およびモントレー・ベイで獲れたムール貝やアサリ、ホタテといった二枚貝から検出された毒素が基準値の10倍以上と危険なレベルであることを発表した。

現在CDPHは、地元漁業組合や魚類野生生物局と協力しながらカリフォルニア州の中部から北の沿岸部に生息するイワガニについて調査を進めており、消費者に「安全が確認されるまで獲って食べることがないように」と警告。その一方で、正規のルートで卸され州発行の販売許可証を持つ商店やレストランなどが提供している分については、厳しい検査をパスしていることから「安心して食べてよい」としている。ドウモイ酸は、赤潮の原因でもある紅色をした海草「ハナヤナギ」から分離されるが、これは駆虫薬として利用されているという。

出典:http://www.mercurynews.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)