アメリカではこのところ、悪質なベビーシッターによる子供の虐待事件、事故、体調異変などがやけに頻発している。信頼できるベビーシッターを探すことが以前にも増して難しくなっていると言われる中、インディアナ州ではこんな陰惨な事件が起きたようだ。
インディアナ州デカルブ郡で先月、幼い女児のベビーシッターをしていた14歳の少年とその友人3人が幼児虐待容疑で取り調べを受けていたが、その起訴が正式に固まったもようだ。虐待の被害にあったのはミッシー・キャンプさんの3歳の娘レイリンちゃん。「家族ぐるみの付き合いをしてきた家の少年で、以前にも一度お願いしたことがあった」という理由からミッシーさんは6月2日、14歳の少年にレイリンちゃんと5歳の姉の世話を依頼した。しかしその翌朝に引き渡されたレイリンちゃんの体に複数のアザがあることから、ミッシーさんがダグラス郡のギャレット警察に通報。少年はミッシーさんに「公園に連れて行ったらレイリンがメリーゴーランドから落ちた」と釈明したが、5歳の姉の話から虐待が怪しまれたという。
警察の取り調べに対して少年らはレイリンちゃんへの虐待行為があったことを認めており、「YouTubeで見た動物のそうしたイタズラ動画に刺激を受けた」などと説明。5歳の姉の証言ほか現場の様子が続々と判明してきたとしてデカルブ郡検事局は起訴に踏み切った。ベビーシッターを請け負った当日、少年は友人3名をミッシーさんの自宅に招き入れており、彼らは家にあった食料品を食べ散らかし、水を張った洗濯機と乾燥機にレイリンちゃん入れて回転させたほか、性的なイタズラをした可能性が高い。また床には抗不安薬ザナックスなどが落ちていたほか、飲酒していた疑いも。トイレ、テレビ、窓ガラスなどの破損についても少年らの関与が疑われるという。
ミッシーさんの姉でこの事件に激怒するマディソンさんは、#JusticeForRaelynというハッシュタグのもとFacebookにてすべてを明らかにし、大変なシェア数を記録している。悪質なベビーシッターの犠牲となる弱々しい子供たちは脅し文句で口止めされるケースがほとんどで、その恐怖から誰にも真実を告げることができない。この話題はもはやアメリカ国内にとどまらずオーストラリア、イギリス、中国ほか世界の人々が注目し、ミッシーさんと娘たちは今、励ましのメッセージを多数受け取っている。
だがミッシーさんは「レイリンはすっかり変わってしまいました。いつものように無邪気に走り回るということがなくなり、食欲もなく、抱きついてきては黙ってソファにたたずんでいます」と辛そうだ。自分たちの身に起きた辛い経験が大きな騒動になることを少女たちは決して望んでいないこと、そして被疑者が全員未成年で身元を明らかにする予定もないことなどから、検察側も「不正確なものも含め、SNSでは情報が先走りすることが多い」と積極的すぎるマディソンさんのやり方に懸念を示している。
先月30日にはニューヨーク州サフォーク郡で、4歳から11歳までの4人の子供の世話をみるはずであった19歳の女が、酒を飲んだ上で子供らを後部座席に乗せた車で危険運転。15歳以下の者の命を危険にさらす行為、飲酒運転、規制薬物の所持などで逮捕されていた。
出典:http://wane.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)