インドの国立公園で、交尾を拒否したメスのサイがオス2頭により殺されたことを『ibtimes.co.uk』が報じている。
インド東部の西ベンガル州ジャルダパラ国立公園(Jaldapara National Park)は、頭部に大きな1本の角を持つインドサイの生息数が多いことで知られる。インドサイは単独で生活することが多いが、子を産んだ母親は次の子を産むまで子と一緒に行動する。国立公園の管理員によると、殺されたメスは2~3日前に自分の子を見失いオスの縄張りに侵入しさまよっていたという。
メスを見つけたオスは縄張りから出ていくように威嚇したが、そのうち交尾を求めた。しかしメスはこれを拒否。この行動が2頭のオスの怒りを買い、大きいもので体長400センチ・体重3500キロにもなるオスに鋭い犬歯で攻撃を受けたメスは間もなく絶命した。近くにいた公園の管理員がオスの攻撃を止めさせようと威嚇射撃をしたものの、オスが怯むことはなかったそうだ。
インドサイに詳しい専門家によれば、交尾を拒否したメスのサイがオスに殺されることは稀にあり、餌がなくなる夏にはオス・メスに関わらず縄張りに侵入した個体を攻撃することが見られるという。攻撃された個体は逃げることがほとんどであるが、このメスのサイは負けじと反撃したことで致命傷を負った。オスはかなり興奮しており、管理員はしばらくの間死んだメスに近づくことができなかったという。殺されたメスは5~6歳だった。
インドサイはインド北東部とネパールに生息し、角目的の乱獲などにより野生種は推定2000頭ほどと言われ、絶滅危惧種にも指定されている。
出典:http://www.ibtimes.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)