赤塚不二夫さんの作品『天才バカボン』をもとにした実写ドラマ化は、くりぃむしちゅーの上田晋也がバカボンのパパ役を買って出たことから始まったという。バカボン役のオカリナ(おかずクラブ)やバカボンのママ役・松下奈緒、ハジメちゃん役・早坂ひららちゃんなどイメージにぴったりなキャストをよく見つけたものだ。そして、家族をとりまく人々には原作と違ったイメージのキャラクターも登場するなど見どころ満載となった。
3月11日、日本テレビ系で特別ドラマ企画『天才バカボン ~家族の絆』が放送された。事前にマツコ・デラックスや水卜麻美アナウンサーの出演が伝えられていたが、他にもお笑いコンビ・どぶろっくの2人やメイプル超合金の安藤なつもチョイ役ながら登場して盛り上げた。そんななか、レレレのおじさん役を務めた小日向文世は原作キャラクターほど「レレレのレ~」を連発せず、彼らしい温厚なおじさんを演じて好感が持てた。
さらに意外だったのが、おまわりさん役の高嶋政伸である。原作に登場する“目ン玉つながりのおまわりさん”のようにピストルを撃ちまくるのはご時勢として無理だろうが、欲深くて自己中心的なキャラクターを上手く出していた。今回の実写化にあたり「バカボンのパパ」と「本官さん」の演技が最も懸念されたが、上田晋也が原作に限りなく近づけたのに対して高嶋政伸が自分流に演じきったのは流石だろう。
放送日、昼のバラエティ番組『ヒルナンデス!』に松下奈緒とオカリナが劇中の衣装でゲスト出演した。ファッションについてママ役の松下は「昭和感ですね」と説明すれば、オカリナは着物に渦巻きがデザインされていることをアピールする。「気づかないかもしれませんが、後ろも全部渦巻きなんですよ」と自慢気に一回転してみせたところ、MCの南原清隆がしみじみと「バカだな~」と口にした。まるで“バカボン”のように思えたのだろう。
松下奈緒がドラマの内容について「笑って泣ける楽しいドラマです」と紹介していたが、本編はまさにその通り。「3.11」に放送したこともうなずけるほど、人々の“絆”を明るく描いた作品となった。
出典:https://twitter.com/2016Bakabon
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)