17日、都内にて映画『真田十勇士』(9月22日全国公開)クランクアップ会見が行われた。堤幸彦監督と主演の中村勘九郎、松坂桃李、大島優子、加藤雅也、大竹しのぶ他総勢13名の豪華俳優陣が劇中の甲冑や着物姿で登壇し、舞台上は戦に挑む戦士たちの熱気で溢れた。
2014年舞台『真田十勇士』で演出を手掛けた堤幸彦監督が再びメガホンを取り映画化、舞台上演も決定され2016年は“真田イヤー!”と注目を浴びる。3年前の舞台から猿飛佐助を演じている中村勘九郎、霧隠才蔵役・松坂桃李はさらにパワーアップして戻ってきた。
3年前の舞台で「“映画にして下さいよ”と冗談で堤監督に言ったことが本当になった」と明かす中村勘九郎は、「過酷で予想以上の大変さだった」「セットも豪華、ロケ地も膨大な所で夢みたいな2か月だった」と撮影を振り返る。
松坂桃李は「空を飛んだり敵兵をバッサバッサと切り倒す忍者は、少年漫画を地で行くような動きの連続で本当に楽しかった」と笑顔を見せた。火垂役を演じた大島優子は、大竹しのぶと女性2人だけだった現場を「男くさい現場だった。ひとりになったりすると心細かった」と明かし「堤監督がイチイチ凄いな。イチイチ、イチイチ細かなところまでも(演出・指示が)行き届いていて」と語ると監督から「うるさい」とツッコミが入る場面には笑いが起きた。
一番大変だったシーンについて質問が及ぶと「木を(縦に駆け上がるように)走るシーンをワイヤーでやらされた。監督は私に何でもやらせる。(木を走ることは)今後一切ない」と語る大島に「木を走る女優はあなたしかいない」と監督からは太鼓判が捺され、2人のやり取りに再び笑いが起きる。中村は「松坂桃李に抱えられて飛ぶシーンが心地良かった」と楽しそうに語った。
松坂も堤監督からの無茶ぶりに「一番ビックリした」と笑う。「馬と一緒に走って下さい(と言われ)、何を言っているんだろう。馬と同じスピードは無理です。と返しても監督からは“いや、大丈夫です”“忍者なので腕は絶対に振らないで(走って)下さい。馬と同じスピードになったところ狙うので”。不可能を可能にする監督だな」と堤監督の凄さを半ば呆れながら明かした。
「役者の皆さんの熱量が半端ない。(自身で)何度見ても面白いな~。はまるな~。日本映画でできるあらゆるものを詰め込んだ。盆暮れ正月が一度に来たみたいに仕上げたい」と堤監督も作品へかける熱い思いを自信いっぱいに語った。
(TechinsightJapan編集部 斉藤智子)