2年ほど前、英イースト・サセックス州のドロシー・ハウさんという女性が酒とタバコを愛しながら100歳の誕生日を迎えたことをお伝えした。16歳から累計50万本を吸ったと豪語するドロシーさんには驚くばかりだが、ネパールにはその上を行く大変なツワモノがいたようだ。
誰に何と言われようと愛するタバコをやめず、それでも大変な長寿として称えられているのはネパールのバツリ・ラミチャネさん。1903年3月生まれの112歳である。彼女は17歳で喫煙するようになり、1日あたり30本ものタバコを95年間吸い続けたが今なお健康で、「タバコを吸うことが私には至福のひと時。これをやめろと言われたら、その方が体調を崩してしまう」と真面目に話す。
バツリさんがきわめて幸運な健康長寿の遺伝子に恵まれたことは疑う余地もない。ただし彼女は大量生産される市販のタバコを吸わない。「それは体に良くないの。だから私は“beedis(ビーディス)”派よ」と語る。これはタバコの葉をボンベイコクタンの葉で包んだインド流のもので、夫の仕事のために30代でインドに移り住んだ時に覚えたという。
やや話す言葉が支離滅裂になってきたものの、家事などはできる限り自分でこなそうと頑張っているバツリさん。2万人を超す死傷者が出た昨年4月のネパール地震では、自宅の屋根が陥落したにもかかわらず親類宅に世話になるという提案を断り、「ヒンズー教の寺院より無償で提供される食料や生活物資をありがたく頂戴している」と言って笑う。
しかし長生きすればするほど不幸な経験をも多々乗り越えてきたもよう。バツリさんは5人の子を産みひ孫にも恵まれたが、長男は85歳で存命であるものの他の4人は他界してしまった。バツリさんがそこで悟ったのは、ストレスは万病の元であり、またダラダラと怠けながら年を重ねることも健康を害するということ。「長生きしたいなら、ストレスを避けていつも笑って過ごすに限るわよ」だそうだ。
ちなみに愛煙家でありながら大変な長寿として驚かれたチンパンジーもいる。南アフリカ・フリーステイト州のマンガウング動物園で “タバコを吸うチンパンジー”として有名だったオスのチャーリーは、2010年に52歳の大往生(平均寿命は30~40歳)を遂げていた。
出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)