夫との関係が原因で心身の健康のバランスを崩し、医師の診察を受ける中高年女性が急増している。暴力しかり、モラルハラスメントしかりである。一方で「私に原因がある」と思い詰めて我慢を続けてしまう女性がいまだに多いとも言われる中、米フロリダ州ではある夫婦の話題が関心を集めているようだ。
「夫はモンスター。汚れを拭くために私の体をモップか雑巾のように扱ったのです。こういうことは2度、3度、いや、もっとありました。私のちょっとした粗相にいちいち激昂する彼には、もうついていけないと感じました。」
フロリダ州フルーツランド・パークの警察に夫の家庭内暴力に関する被害届を出し、州メディア『WESH 2 News』とのインタビューでそう打ち明けた女性(名前などは明らかにされず)。ある日のキッチンでこんなことが起き、ついに我慢の限界に達したと話す。
「キッチンで夫がピーナッツバター&ゼリー・サンドイッチを作っていたところ、私は誤ってミルクを床にぶちまけてしまいました。カッとなった夫のキースは私を怒鳴りつけ、シャツを乱暴につかんで体を押し倒し、頭をつかむと床に広がったミルクに押し当ててゴシゴシとこすったのです。」
彼女からの911番通報を受けたオペレーターも、夫の激昂や妻の金切り声などが生々しく伝わったとしており、10日にキース・デヴィッドソンは逮捕となった。キースにはかつても暴力事件の前科があることが確認されたが、1,000ドルの保証金を支払うことで身柄は保釈となっている。自分が長く耐えていたように、同じような状況に苦しむ女性はあまりにも多いと理解しているその女性。最後にこうまとめて深い溜息をついた。
「結婚した相手に精一杯の愛情を注ぎ、自分たちの暮らしを守ろうとするのが女性です。でも彼はあなたの愛に応えてくれるような望ましい人格だとは限りません。そうとわかったらなるべく早く別れるべきです。とはいえ、私もどうしてもそれを決断できずにいた一人です。」
先日お伝えしたが、イギリスでは“DV防止法”の一部が改正された。傷もアザもできないが、乱暴な言葉や横柄で冷酷な態度で相手に苦悩を与え、人生への絶望感を与えるモラハラについて、今後は「懲役5年」の罰が言い渡されることになる。また中国でも「反家庭暴力法」が成立したが、こちらは夫婦および同棲中のカップルが対象となり、暴力行為がなくとも言葉やすごんだ態度にも適用されるという。
出典:http://www.nydailynews.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)