南アフリカで昨年11月ごろから問題となっていた水不足。東部5州が水不足であることを宣言し、およそ270万人に影響を及ぼしている。さらに年末は猛暑が続いたこともあり、都市から離れた場所では深刻な状態となっている。
東ケープ州では12月末、水がまったくないことに絶望して農場主(34)が自殺した。商業用の牛を飼育していた彼にとって、土地が干上がっている日々が続くことに「すべてを失うのではないか」という恐怖があったという。
このニュースを知った『Air from Water』のデ・ブリース社長は、水不足が深刻な地域へ行ってみたところ、水をなんとか手に入れようと必死の人々を目の当たりにした。
フリーステイト州のあるタウンシップでは何週間も水道水が利用できないため、ついには下水の水を飲み出す人、また水を巡って争っている人も。水道水だけでなく、井戸の水すら干上がっているところもあった。水を求めるのは人間だけではない。牛やダチョウは次々と死に、生きている牛も水を見つけると人間に追い立てられてしまう。
西ケープ州にある会社では、水のない地域に住む人々を助けようというプロジェクトを立ち上げた。水不足の深刻な内陸地に向かう人に、水を入れたボトルを持って行き、指定した場所に入れておくというものだ。これらで集まった水は老人ホームや病院などに提供される。水を提供しようという動きは各地で行われており、1人で3トンもの水を提供してくれた人もいたそうだ。
しかし水不足は深刻で、ようやく2000リットル集めても1週間で底をつく。南アフリカの夏はまだ始まったばかり、多くの人に大量の水を提供してもらう必要があるのだ。
出典:http://www.news24.com
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)