米フロリダ州のある町で、女性の飼い主が吠えることを止めない愛犬に虐待行為を働いた。そんな1枚の写真がSNSに投稿されると、ただではない数の911番通報が集中し、緊急通報指令室がパンク寸前に陥ってしまったという。
非常に頑強な接着力で知られるダクトテープを口元にぐるぐると巻かれ、吠えることはもちろん、呼吸や食事もままならぬ状態に置かれてしまった1匹の犬。この残酷な仕打ちが元で、フロリダ州ボルーシャ郡の緊急通報指令室がてんやわんやと化してしまったことを『NBC News』が伝えた。
騒動の発端は同郡サウスデイトナ在住のケイティ・ブラウンさんが11月27日午前、“静かにしないとこうなるのよ、わかったわね!”というキャプションとともにFacebookにこの写真を投稿したこと。「あまりにも酷い」としてこの写真はユーザーの間で次々とシェアされ、ついには閲覧数が12万を突破した。それに比例してサウスデイトナの緊急通報指令室にはEメールと911通報が急増。どれも「虐待を受けている犬がいます。すぐに助けて!」「ケイティ・ブラウンという女をどうにかして」などという内容で、通報の電話だけで3万2000件も寄せられたという。
それを知ったブラウンさんはFacebookに慌ててメッセージを投稿。「みなさん、そんなパニックを起こさないで。ダクトテープはたった1分で剥がしてあげたわ。でも大きな収穫よ。それ以来吠えなくなったんだから!」と綴るなど、あっけらかんとした様子だ。しかしそうした行為は動物虐待にあたる。サウスデイトナ警察は『NBC News』に、「サンクスギビング(感謝祭)のため彼女は実家に滞在している様子ですが、ここに戻り次第、厳しく追及するつもりです。その犬については現在健康であるとの情報を得ています」と話している。
実は今年5月下旬、サウスカロライナ州で1歳の飼い犬に同様の虐待行為を働いた男が逮捕された。36~48時間にわたりダクトテープできつく縛られていたとみられるその犬は、舌の血流が阻止されて口腔内の多くの組織が壊死したほか、レーザーによる治療後も鼻、口の機能の完全回復は難しいと発表され、吠える犬をダクトテープでぐるぐる巻きにすることの残酷さと予想外の強いダメージは愛犬家や獣医の間でも大きな話題になっていた。
※ 画像はclick2houston.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)