お笑いタレント・出川哲朗が7日、映画『ザ・ウォーク』(2016年1月23日公開)のCMナレーション公開収録に挑戦した。“リアクション芸人”として活躍する出川だけに、これまで数々の無理難題にチャレンジし、危険にさらされている。そんな彼がなかでもこれは「ヤバいよヤバいよ」とビビったことは何なのか? 本人がこれまでを振り返り告白した。
ダミ声をさらにがらがらにさせて、都内スタジオに現れた出川哲朗。たった今、観たばかりという同作を「僕もこの映画を観て、アドデダリン(注:アドレナリン)がめちゃくちゃ出ましたね。僕を熱くさせてくれた映画ですね」とのっけから噛み噛みで、報道陣を笑わせた。
同作は、1974年、NYにそびえ立つワールドトレードセンターのツインタワーの間をワイヤーロープでつなぎ、そこを命綱なしで歩いた男、フィリップ・プティの実話を3D映像で描いたもの。地上411メートルを空中闊歩したフィリップにちなんで、高さ41.1センチメートルのお立ち台が用意され、そこでナレーション収録をすることに。しかし、これまでドッキリにさんざんひっかかってきた出川はお立ち台を点検するかのようにじろじろ見て「見るからに怪しいんですけどね!」となかなか台に上がれない。それでも恐る恐る乗ると何事も起こらず「何もねえのかよ! 赤っ恥! 普通こんなのあったらボコってなるとか、ザリガニ入ってるとか何かあるでしょ!」とリアクションできないことに悔しがって、場内を大爆笑させた。
いよいよお立ち台に上がり、主人公も手にしていたバランス棒を持ちながらナレーション収録へ。しかし事前に打ち合わせや台本もなく、一度映像を見ただけで本番へ進むことに不安がる出川は「アフレコってこんな雑でしたっけ?」と首をかしげる。「まあ、いいや」と気を取り直し、「怖い怖いよー! ヤバいよヤバいよ! リアルに死にたくないよー!」と怯える表情で噛みながらもアドリブで絶叫。二回目でOKが出たものの、「えっ、大丈夫なんですか? 絶対にダメでしょう!」と自らダメ出しをするも、「まあ、70%ぐらいはできたかな。魂の映画だということは伝わったかなと思いますけど」とさっきのダメ出しとは一転、出来映えに満足しているようなコメントをした。
主人公フィリップの生き様と「すごいかぶるんですよ」と興奮して話す出川は、「いろんなことに挑戦するという気持ちは一緒だったので、僕もまだまだやらなきゃと刺激をもらった」と言う。「僕は今まで体を張ってきて首以外の骨は折ったんで、いまさら怖いものはない」と豪語する出川だが、今までに命の危険を感じたことはあるか聞かれて「クマと戦ったときもサメも怖かったんですけど」と前置きしてから、「リアルに怖かったのは、普通のスカイダイビングは(高度)3,000メートルから4,000メートルぐらいなんですけど、10,000メートルからのHALO(ヘイロウ)ジャンプをやったことがあるんです。それはアジア人ではやったことある人、一人もいないんですよ」と語気を強めた。「それは高すぎるから息もできなくて酸素ボンベつけて。目も失明しちゃうから防具つけてやるんですけど、やっぱそれやるときは正直ちょっとビビりましたね。“アジア人でやったことない”と言われると怖いんだけど、一人もいないならやってみたいなと思って。そういうところがすごい(主人公フィリップと)似てるなと思いましたね」と強く共感していた。
さらに同作の続編を希望し「是非、日本でロケをしてこの俺を出してほしい」と訴えたが、綱渡りの高さは「今のテンションなら(フィリップと同じ)411メートルいけるけど、リアルな話、(続編の制作は)2、3年後だから。12メートルぐらい」とぐっと低い高さを提案して、拍子抜けした報道陣をまたもや爆笑させた。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)