ロシアのサファリパークに、親友は黒ヤギというトラがいると注目を集めている。一番驚いているのはトラの飼育員。その黒ヤギは、生きたままトラの居住区に放り込まれた“エサ”であったというのだ。
トラと黒ヤギがすっかり仲良しになってしまったのは、ロシアのシベリアにある「Far Eastern Safari Park」というサファリパーク。トラは「アムール」という名だが、そのエサになるため名前すら与えられていなかったヤギも、今では「ティムール(勇敢さの代名詞でもある“鉄”を意味する)」と呼ばれるようになり、両者は左右に、前後に仲良く並んで楽しそうに森林を駆け回っているという。
トラは獰猛で肉食だが、そんな中にあってアムールだけは穏やかな個体なのかと思いきや、そうではないと飼育員たち。週に2度は動物を生きたまま捕食することを習慣にしており、アムールの好物はヤギとウサギであったと『シベリアン・タイムズ』紙に説明した。またティムールが攻撃的あるいは不穏な動きを見せたことはまったくないため、なぜアムールがティムールにだけ牙を剥かなかったのか謎は深まるばかりだそうだ。
ただしアムールは非常に慎重で警戒心が強い個体であるとのこと。つまりアムール自身の内側から湧き出る本能的な命令が“このヤギは食べない方がよい”というもので、かつティムールの持つ人間にはわからないほどの微かな臭いや音に、アムールは“いつも一緒にいたい”と惹きつけられてしまったようだ。常識を覆すような現象がたびたび起きる動物の世界、世界からさまざまなニュースが飛び込んでくるものである。
※ 画像はmetro.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)