億万長者であるイギリス「Virgin Airlines」創設者のリチャード・ブランソン会長に、税関を顔パスで通過させないという真面目な職員が立ちはだかった。
11月9日、南アフリカの観光地、クルーガー・ムプマランガ国際空港には、クルーガー国立公園へと向かう観光客で賑わっていた。多くの観光客がスムーズに税関を通過できるよう奮闘していた職員Johannes Mahlanguさんは、ある一行が税関を通らずに出ようとしているのを発見、その前に立ちはだかった。
この一行は「Virgin Airlines」創設者のリチャード・ブランソン会長とその側近たち。しかし税関職員はこのVIPを知ってか知らずか、海外からのビジターは税関で審査を受けることなく通過することは税関法違反であることを告げ、ブランソン会長らに罰金2千ランド(約1万6千円)を支払うよう伝えた。
しかし、慌てた他の職員が介入しその場で税関審査を行なった。空港職員がブランソン一行に「税関を通過する必要がある」という指示を出していなかったこともあり、罰金は免除された。もちろん法を遵守した税関職員に一切のお咎めはなかった。
本件に際し、ブランソン会長らは税関での速やかな対応に終始、協力的であったそうだ。ちなみに後日、南アフリカ歳入庁は、「ブランソン会長一行の対処に関しては混乱があったようだが、法の厳格な施行はこの国の評判をあげるのにも必要なことである。職員が毅然とした態度で職務を遂行したことは非常に重要なことである」と、コメントしている。
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(TechinsightJapan編集部 FLYNN)