俳優・佐藤浩市と女優・本田翼が、8日都内にて開催された映画『起終点駅 ターミナル』(11月7日公開)完成会見に出席した。劇中に出てくる唐揚げは佐藤が作ったもので、工夫したその隠し味に本田が「美味しかった」とにこやかな笑顔を見せた。
直木賞作家・桜木紫乃原作の同名小説を映画化した映画『起終点駅 ターミナル』は北海道・釧路にて1か月ロケを敢行。佐藤は恋人の死をきっかけに釧路に一人暮らすことになった弁護士・鷲田完治を、本田は鷲田に弁護してもらった孤独な女性・椎名敦子を演じている。
これまで2人は1シーンほどしか共演経験がなく、佐藤は共演者が本田と聞いて真っ先に「やばいな」と思ったという。佐藤は「これまでは(本田は)等身大の役柄が多かったので、彼女が(敦子を)どういう風に体現するのか一抹の不安は正直あった」と本音を告白。だが「傷というのは心のひだであるように一枚一枚服を脱ぐように裸にならないと見えないもの。“不幸な女の子でござい”という女優さんが来て演るとしたら違ったなと」と思い直し「彼女はちゃんと本田翼の敦子にしてくれた。この子で良かったんだと。皆さん安心してください。ちゃんとこういうオチが待っていましたよ」と詰めかけた報道陣を笑わせた。
劇中には唐揚げやいくらなどの食べ物が印象的に登場する。その唐揚げは実際に佐藤が作ったものだ。「佐藤さんが料理をすることにびっくりしました。しかも美味しいんです」と本田は絶賛。佐藤は「食事を作って食べるのが日常の起伏のある場面。一日前に肉の下処理をして、そのシーンの前に揚げさせていただいて。だから僕の目の前では“まずい”とは言えないと思います」と謙遜するが、隠し味に「ウスターソースを入れています。微妙に万能なんで。そのときウスターソースが自分の中で流行っていたので」という凝りようだ。普段から「ひとりでいる時間も長かったものですからね。遅くなるとかみさんに“ああ、いいよ”とありあわせやスーパーで何か買って自分で作ります。作るのは元々嫌いじゃない」と意外なプライベートを明かし、「イメージ的に麻布とか広尾のレストランでワインを飲んでいるように思われる」そうだが、そういうことは滅多にないそうだ。
また映画『愛を積むひと』で共演した女優・北川景子とミュージシャン・DAIGOの結婚報道にコメントを求められた佐藤は、「幸せになっていただきたいとしか言えないです。いいことじゃないですか」とメッセージを送ったものの「(コメントを求められて)困ってしまうな」と苦笑。また、歌舞伎役者・片岡愛之助と女優・藤原紀香との結婚報道について、今度は登壇者の歌舞伎役者・中村獅童がコメントをお願いされるも「俺に聞かれても困るな。プライベートな話はしないですからね。本人が言った(認めた)なら(言えるけど)ね。迂闊なことは言えないな」と慎重な姿勢を見せ、「すみません。(自分のコメントが記事の)見出しにならなくて」とお茶目に笑った。
会見には他に俳優・和田正人、篠原哲雄監督も登壇した。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)