女性の背中の皮膚に10年前から姿を現していた腫瘍。良性であることが幸いしたが、もはや“背中から爆乳が”などと言われるほどに成長していた。特にここ3年で急激に肥大していたとのこと、女性はついに医師のもとを訪れて切除を希望したのであった。
このほどアイルランドの首都ダブリンにある「メーター・ミザリコーディアエ・ホスピタル」のトゥンド・アブダルサラム博士は、46歳の女性患者(名前などは明らかにされず)の背中に生じた巨大な脂肪腫について英医師会雑誌『British Medical Journal』に紹介し、切除手術を行う予定であることを明らかにした。
脂肪腫は無痛で柔らかく、1cm程度の大きさであることがほとんどだが、10年にわたり放置されていたその腫瘍はなんと19×17×6.7cmのサイズにまで肥大。しかもここ3年で急速に成長していたこと、やや硬くなっていたことから癌化も心配された。だがMRIの画像診断で良性の「巨大脂肪腫」であるとわかり、女性もほっとした様子だという。急を要さないことから博士の執刀スケジュールの空き次第で手術が行われる予定だ。
英メディア『dailymail.co.uk』にこの症例についての感想を求められたある医師は、「まるでボウリングのボールのようですね。私が見た脂肪腫の中で最も大きなものです。ほとんどの患者さんは美容の理由からもっと早く診察を受け、切除を希望されるものですが、こんな大きさになるまでなぜ…」と不思議そうに話している。なお女性についての説明では、「慢性閉塞性肺疾患」の罹患歴を持つかなりのヘビースモーカーであることが添えられた。
※ 画像はcasereports.bmj.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)