自分の誕生日を祝ってもらおうとごちそうを作っていた南アフリカのある男性。しかし風が強く火事になり、家族共々ホームレスになってしまった。誕生日に失ったものはあまりにも大きかった。
9月初めの週末は初夏を思わせる暑さだった南アフリカのケープタウン。多くの人が火を起こしてブライ(南アフリカ風バーベキュー)をしていたが、この日に誕生日を迎えたサム・フィリップさん(59)もその1人であった。
9月6日、フィリップさんは皆にポエキー(potjiekos)というアフリカ特有の家庭料理を食べてもらおうと、庭で起こした火に専用の鉄の鍋を置き調理していたが、それが大惨事となった。
フィリップさんは火元から目を離していなかったと主張しているものの、当日は風がやや強めであったため火の粉が木製の小屋に飛んでいき、出火。あっという間に大きな炎になり慌てたフィリップさんはすぐに助けを求めたが、風が炎をあおり止める間もなく隣家に広まった。
この火事でフィリップさん家族が住む木製小屋が4軒、車3台が灰と化し、飼い犬1頭が死亡した。フィリップさんの家族や近隣住民に怪我人がいなかったのは不幸中の幸いであったが、大人6人子供2人がホームレスになってしまった。
フィリップさんの娘は、「父は車の修理屋。すぐに5台あった車のうち2台を押して炎から救い出した」と父の行動を称え、仕事で留守にしていたフィリップさんの長男も家族全員が無事であることに安心した。しかし離婚の末に実家へ戻ってきたばかりの次男は、当日来ていた仕事着以外すべて焼かれてしまい落胆している。
ケープタウン市消防救急隊によると、この火災で消防車2台、タンク車、救急車が出動したという。
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(TechinsightJapan編集部 FLYNN)