海外発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】ゴムバンドで簡単に歯並びを矯正。全米女子の間でブームも専門医が警鐘。

ブレースを前歯にはめている長い年月、舌や唇には違和感があり、笑顔にも自信がないという子がほとんどである歯科矯正。親にしても高額な施術料金は大変な痛手である。そこで誰のアイデアか、全米女子の間ではDIY感覚のゴム製手作り矯正ブレースというものが話題になっていた。しかしこれに専門医は…!?

器用なことに、ミニサイズのヘア用輪ゴムを自分の前歯にはめて歯並びを矯正しようとする女性。そんな動画がYouTubeに投稿され、全米の少女たちの間で大きな話題になっている。「歯科矯正の料金は高すぎるし期間も長くて大変」「うちの親にはそんなお金がない」「こんないいアイデアがあったなんて!」「自己責任でやるだけよ」などと大歓迎されたのだ。特に“すきっ歯”と呼ばれ、上の前歯2本の間にすきまができている子が多いアメリカ。“DIY BRACES(手作りの矯正ブレース)”はあっという間にブームになってしまった。

この画像はシアトルのメディア『komonews.com』が今年2月に紹介した記事のスクリーンショットだが、ワシントン州エバレット在住のジャミーラ・ガーザさんは3年ほど前、5ドルで買った乳白色の輪ゴムを前歯2本に強めにはめることにより、44日間ですきっ歯を治してしまった。彼女のYouTube動画も刺激となって次から次へと挑戦者が現れ、多くの者がビフォーアフターやプロセスを動画で紹介するように。中には60万超もの閲覧回数を記録した動画もある。

そんな中、このたび英メディア『dailymail.co.uk』もアメリカの少女の間でブームとなっているその現象を伝えたが、アメリカの歯科矯正専門医らによる警告は無視できないとしている。矯正歯科専門誌『American Journal of Orthodontics & Dentofacial Orthopedics』の論文によれば、短期間に歯の位置を動かすという行為は血流への強い刺激で歯の色を変える可能性があり、輪ゴムが歯茎に食い込むことでの感染症や歯周病、そして歯根を痛めて手術になった歯が抜け落ちてしまったという痛々しいケースも。そうなれば歯科矯正の平均費用である5000ドルどころの話ではない。やはり歯科矯正は専門医がじっくりと期間をかけて行うべきもの。決して真似しないようにとのことである。

※ 画像はkomonews.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)