エンタがビタミン

writer : sekihara

【エンタがビタミン♪】<倖田來未ロングインタビュー>夏は一番攻めていく季節。デビューからまもなく15年、変わらないものは“倖田來未”というモットー。

歌手の倖田來未が、今年メジャーデビュー15周年を迎える。これまで夏に出した数々のシングル曲に新曲3曲を加えたサマー・コレクション・アルバム『SUMMER of LOVE』を7月22日にリリース予定だ。8都市12公演で約11万人を動員したツアーを好評のうちに終えたばかりの彼女をテックインサイト編集部が直撃。じっくり話を聞いた。

■夏は大好き。一年で一番攻めた曲でやりたいことをやる季節。
――今回、夏をテーマにしたアルバムを出されるということですが、どのようないきさつなのでしょうか。
倖田來未: これまでに年3、4回シングルを出している時期があって、それはみんなが求めているものを基本的に作っていたんですが、10年ぐらい前から夏に出すシングルは“やりたいことをやろうよ”というのがあったんですね。一年の中で一番攻めた曲になるんですが、今年は“それで夏っぽいアルバムができるのもいいんじゃない?”ってことになって。それに季節の中で夏が一番好きですね。ワードローブも夏物が大半を占めているぐらいです。

――アルバムのコピーに「夏は、恋の話をしたくなる」とありますが、倖田さんにとって“夏の恋”とはどのようなイメージですか?
倖田: 夏は一番開放的でファッションも露出が増える時期。(皆さんには)夏を利用していろいろなところに出かけて、いっぱい出会って、恋をして、傷ついて、泣いて、また笑って、それでいい女性になってほしいですね。

■恋とは自分を成長させるもの。ライフスタイルも変化。
――ではそもそも恋とは何でしょうか?
倖田: 恋って学校で教えてくれないことをすごくたくさん教えてくれます。人の痛みだったり、こういう風にしたら喜んでもらえるってことだったり、出来ないことも彼のためだったら頑張りたいと勇気の一歩を踏み出せたり、人間を成長させてくれるものだと思っています。

――倖田さん自身も恋をして何か学んだことがありますか?
倖田: 私は料理も作れなかったですし、「焼きそば食べたい」と言われて、カップ麺をだしたこともありました(笑)。それが料理が好きになってコロッケを手作りしたり、掃除も下手だったけど、ガスコンロが綺麗だと気持ちいいと気づいたり、彼のために編み物をしたり、どんどん自分のできることが増えたんです。それが習慣になって、部屋が片付いていないとイヤになるという性格に変わっていってライフスタイルも変わりました。(基本的に)人のために何かをやってあげることが大好きなので。人に喜んでもらうのが好きなんですね。

恋をして成長してきたという倖田來未

■トレーニングは一切しない。ダイエットは食生活で。
――先日のツアーの空中パフォーマンスは素晴らしかったですね。(8.5mの高さで命綱もなく、天井からつるされた布を使った美しい演技を披露)
倖田: ありがとうございます。今回のツアーで一番頑張って練習しました。空中パフォーマンスは8年前からライブでやってきたんですが、今回は振り付けがとてもカッコよかったので、絶対にやりこなしたいなと。中途半端はイヤなんです。

――あのパフォーマンスは体を鍛えていないとできませんよね。日頃、どのように体を鍛えているのですか?
倖田: よく「練習は本番のように。本番は練習のように」と言うんですけど、リハーサルで気を抜いたことは一度もないんですね。だからリハーサルで勝手に筋肉が付いてきていると思います。実はジムというものにほとんど行ったことがないんですよ。トレーニングは一切していないんです。

――それは意外ですね。トレーニングはしないということですが、どうやってスタイルを維持しているのですか?
倖田: 出産で16kg太ってしまって。野菜ばかり食べて玄米にして2か月で体重を落としました。それから15cmぐらいのヒールは絶対に履いています。姿勢も綺麗になりますし、ヒールだと前傾姿勢になるので、背筋も腹筋も付きます。あとは家にいるときはできるだけ露出の多い服でいるようにしています。体を隠しちゃうと体が怠けちゃうんですよ。

■ライブではスタッフ全員、“自分が倖田來未”
――ライブに大変思い入れがあるように感じましたが。
倖田: 初めてのツアーまで(デビューから)5年かかったんですね。ライブではスタッフ全員、“自分が倖田來未”(だと思って役割を果たす)というのがモットーなんですよ。スタッフ一人一人の支えがあって、一つのステージが完成する。だからこそ、スタッフのみなさんにもそういう気持ちで臨んでもらいたい。これはこの10年、何回もスタッフに言ってきているので、スタッフも私の気持ちを汲んでくれているんです。この前のツアー最終日にもアンコールの後にみんなが歌い出したら、スタッフが咄嗟に歌詞をスクリーンに出してくれました。私が言わなくても、観客のみんなが喜んでくれることを考えて、自らそれをやるというのは本当に愛でしかないです。本当に素敵なスタッフを持ったなと思いますね。

――ファンの皆さん、アンコールの前と後に合唱していましたね。
倖田: 最終日、(アンコールの後に)またみんなが合唱してくれて、(再び登場して挨拶した)初めてのダブルアンコールになりました。ファンのみんなに“やられたな”と思いましたね。いつもファンの子に逆にサプライズしてもらっています。本当に純粋なお客さんばかりなんですね。

■デビュー15周年を迎えて。人の真似ではなく自分らしく
――今年はデビュー15周年ですが、15年前から変わらないことはありますか?
倖田: “倖田來未”という芯やモットーでしょうか。周りから批判されることもありますが、人の真似ではなく自分らしく、自分がいいと思ったことを貫き通すということはいまだに変わっていないのかなと思います。12月で(倖田來未として)満15歳になるのでその日にむけて準備していきたいですね。

――では、今後やってみたいことは何でしょうか。先日のライブでも大きな夢があるとMCでおっしゃっていましたが…。
倖田: 言えなーい! 内緒です!(笑) 今年という期間を限定すると、倖田來未はライブアーティストだと思っているので、少しでも多くライブをやっていきたいですね。自分で地に足をつけてひとりでも多くのお客さんとコミュニケーションをとりたいです。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)