赤ちゃんポストに託された女児、扉を開けた消防士が“運命”を感じて養子に(米…
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徐々に縮まりつつあるというものの、依然としてなくならない中国の都市部と農村部の間にある経済格差。わが子に少しでも良い暮らし、良い教育を受けさせたいという思いから、農村部では幼いわが子を祖父母に預け、両親は高収入が望める都市部での出稼ぎに積極的というケースが目立つ。寂しい子供たちの間では、こんな悲劇も生まれてしまうようだ。
中国・貴州省畢節市で9日、5歳から13歳までの男の子1人、女の子3人のきょうだいが服毒自殺した。農村部で祖父母に育てられている、いわゆる“留守児童”であったこの子たち。今年3月に父親のZhang Fangqiさんは仕事を探しに都市部へ向かい、以前から彼と不仲であった母親のRen Xifenさんは蒸発。この子たちを世話していた祖父母も死亡してしまった。Zhangさんは長男への銀行送金を続けていたため、口座には日本円にして6万9000円ほどの残高があったが、この子たちは学校も休みがちで人生を悲観した末に自ら命を絶つことを話し合ったもようだ。
「今日こそ決行します。私たちはもうあの世へ行きます。」
こんな遺書を残し、4人は準備した毒物入りの飲み物を口にしたという。中国では両親が都市部で仕事をする傾向にあるため、約6000万人の子供たちが農村部の祖父母の家などに残されたままになっており、2013年のデータでは未成年者の3.4%がひとり暮らしをしているとのこと。この畢節市でも2012年、両親が出稼ぎに出ていた中、ゴミ箱に火をくべるという誤った暖房方法により5人の子供たちが一酸化炭素中毒で死亡していた。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)