6月18日、南アフリカ・ヨハネスブルグの路上に著名人達が集結。一晩を過ごすというチャリティ企画が開催された。厳しい寒さの中、救いを求めている子供たちのためにビジネスリーダーらが立ち上がった。
著名人達が路上でホームレスのように一夜を明かすといったチャリティは、2006年にオーストラリアのビジネスリーダーが始めた。その後世界に広まり、アメリカ、イギリス、カナダなどでも行われていたが、今年の4月にラジオ局やホテルスポンサーのもと『The 702 Sun International CEO Sleepout』として南アフリカでも発足した。
参加者は、ヨハネスブルグ市長、鉱山会社社長、銀行頭取、大学副学長、電話会社社長、ラグビーチームコーチなど総勢246名、まさに南アフリカの経済を支えるトップリーダーが集った。チャリティの目的は彼らの影響力で寄付金を集めようというもの。寄付を希望する人は、自分の好きな参加者と金額を選んで寄付をするシステムになっている。
彼らに与えられるのは、段ボール箱、寝袋、そしてスープ1杯だけ。そしてヨハネスブルグの路上で、冷え込みの厳しい午後6時から翌朝6時までを過ごす。通常のホームレスと異なるのは、ダンボールや寝袋が新しく、服装も完全防寒、最新の携帯電話で友人や家族らと連絡が取れるという点である。彼らは火の周りに集まり、椅子としても使用できるダンボールに座って歌を歌うなど、夜空で思い思いに過ごしていた。
6月19日の午前6時にチャリティは終了、寄付金の総額は約2300万ランド(約2億3000万円)で当初の目標である2500万ランドをやや下回ったものの好結果であった。ちなみにもっとも寄付金を集めたのは、南アフリカ最大の電話会社「テレコム」の最高経営責任者ブレット・レヴィ氏の41万6640ランド(約420万円)であった。
集まったお金はNPO団体「Girls & Boys Town」へ全額寄付されるとのこと。この団体は1958年に設立し、孤児や家族に捨てられた子供たちに住居や食物、教育などを提供している。
※ 画像はinstagram.com/sleepoutzaのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)