海外サスペンスドラマを中心に多数の出演作品がある米・黒人俳優が、このほどニューヨークの地下鉄車内で人種差別問題について大声で熱弁を振るい、乗客らを震撼させた。ある乗客がこっそりと撮影した動画がメディアで公開されて波紋を広げている。
ニューヨークで1日、海外ドラマシリーズでは『ウォーキング・デッド』のタイリースや『THE WIRE/ザ・ワイヤー』のカティを演じ、映画『グリーン・ホーネット』ではチリ役を演じた中年俳優のチャド・L・コールマン(Chad L. Coleman)が、乗客も多いニューヨークの地下鉄の車内で人種差別への抗議を繰り広げ、乗客らをひどく怖がらせたことがわかった。
この画像は米メディア『pagesix.com』が伝えているその記事のスクリーンショット。ある乗客が撮影し、芸能メディア『TMZ』に投稿したコールマンの姿を紹介したものである。車内をゆっくりと歩きながら時に腕を振り上げ、大きなダミ声で熱弁をふるうコールマンと、彼と目を合わせないようにしながら平静を装う乗客たち。ダウンタウンを走るその列車は急行で、次の駅が来ると女性の乗客などがあわてて降り、空席ができるとコールマンはそこに腰かけなおも熱弁を振るい続けた。
いく度も繰り返されたのは、「俺は“ワイヤー”や“ウォーキング・デッド”に出ているチャド・L・コールマンだ。人道主義者なんていったいどこにいるんだか知りたいよ」という言葉。「別にあんたたちに害を加えようとしているわけじゃない。ただ俺はチャド・L・コールマンだと真実を教えてやってるんだ。なんならオレのこの姿を動画に撮って『TMZ』に投稿すればいい」とも添えられた。
3分間にわたって続いたコールマンの“メルトダウン”。事の発端は、乗客がコールマンを見ながら「あの人誰だっけ」とヒソヒソ話を始めたこと。続いて「知らないよ、あんな気持ちの悪い黒人」という言葉が本人に聞こえてしまったのだ。メリーランド州ボルチモアで現在、警察に拘禁された黒人青年が脊髄を損傷する不審な死を遂げたことに対する猛抗議の暴動が起きているが、この件に関してもコールマンには言いたいことがいっぱいあったようだという。
※ 画像はpagesix.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)