不祥事が後を絶たない南アフリカの警察。それは賄賂や怠慢といった問題だけではなく、警察官の基本的な行動にも問題があるようだ。なんと被害者宅にライフル銃を置き忘れて、1歳の赤ちゃんがそれで遊んでいたのである。
5月21日の正午前、ヨハネスブルグ西のランドフォンテインで暮らすKobus van Zylさん夫妻は警察に通報した。何者かが家に侵入し、発電機が盗まれてしまったという。通報を受けて2人の警察官が駆けつけ、調書を作成。妻のNiankeさんが警察官を門まで見送ったあと部屋に戻ると、彼女は背筋の凍るような光景を目にした。1歳になる娘が本物のライフル銃で遊んでいたのだ。
この銃は警察官の1人が室内を検証している際、子供部屋の壁に立てかけたまま忘れていったのである。おもちゃの近くにあった銃を見つけた娘は、新しいおもちゃ同様に扱っていたという。
Niankeさんはすぐに娘を銃から離すと携帯で写真をとり、警察に連絡。2時間後に警察官らが来たものの、Kobusさんは銃を返すことに疑問を持った。なぜなら銃の安全装置がはずされているかどうかを訊ねたが、彼らは答えることができなかったからだ。銃を置き忘れてしまうだけでなく、その扱いも知らない警察官に呆れたKobusさんは、彼らの上司を呼んだ。
「銃が暴発して子供に何かあったらどうするんだ」という親の怒りは当然であろう。しかし警察側は、それを逆なでするように「子供が怪我をしていないから警察を訴えることはできない」と言ったそうだ。
後に警察はこの件を真摯に受け止め、規律を守るように厳重注意するといったコメントを発表している。
※ 画像はnetwerk24.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)