イギリスの有名な観光スポットである国会議事堂の美しい時計台「ビッグ・ベン」。数年前には名称の変更が告げられたが、時計盤そのものも大きく様変わりする可能性が出て来た。ロンドンっ子も「信じられない」と憤りを見せているというが…。
ロンドン中心部に1859年に建てられて以来、世界から無数の観光客を引き寄せてきた国会議事堂の「ビッグ・ベン」。この大きな時計台については2012年、エリザベス女王即位60周年を機に「エリザベス・タワー(Elizabeth Tower)」という名称になることが正式に発表されたが、ここにきて時計盤そのものが大きく変貌を遂げるのではないかと騒がれている。
英メディア『dailystar.co.uk』が伝えているところによれば、驚くことにその美しいアナログ式時計がいずれはデジタル方式の表示盤に変わる可能性があるという。観光客の減少で収入の低下に苦しむロンドン観光局が「ビッグ・ベン」について外国人観光客の意見を調査したところ、「近代的なものに変わらない限り、再び訪れる気はない」、「もはや古臭い」、「東京、北京、モスクワといった世界の大都会を見倣うべき」、「すぐに時刻が読み取れない」といった不満の声が多数寄せられたというのだ。
これに代わる新しい構想として、外国人観光客に強くアピールできる世界時計を4面それぞれに配置することが挙げられており、夜10時には5分間のニュース速報を流すとの案、“dingdong”、“bing-bong”と例えられてきた鐘の音をデジタル音の“beep”に変えるとの案もあるとし、さっそく「BBC」が意識調査を始めたもようだ。
一方で、ロンドンっ子からは「そんなの信じられない」、「失望する」、「新たな経費はすべて税金から。市民の負担になる」といった反対意見も多数出ているもよう。デジタル製品がこれだけ氾濫している現代だからこそ、ヨーロッパ旅行は歴史の重みや深みを今に残す落ち着いた佇まいが素晴らしいとして人気が高かったはずだが、いったいどうしたことか…。
※ 画像はdailystar.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)