3月24日、ヨハネスブルグ・ミッドランドにて行われた地方自治体連合の議会で演説をしたジェイコブ・ズマ大統領。そこで自身の政治手腕の無さを棚に上げて、国民に苦言を呈した。
まずズマ大統領は、地方自治体は外部の専門家へ依頼し過ぎないように警告した。内部に専門的知識を持つ雇用者がいるにもかかわらず、他の専門業者に頼むことで無駄な出費が増えると納得のいく指摘をしている。
しかし同時に、国民に対しても苦言を呈したのだ。この国の一番の問題である貧困について、ズマ大統領は「国民は貧困を訴えているが、我々の土地は広大であり、そこに種を植えれば食物は育つ。国民をまかなうだけの食料があれば人々は貧困の不満を政府に訴えるはずがない」と断言した。
さらに、「国民は不平不満を“誇張”して訴え、政府が解決してくれるのを待つ傾向にある。国内でよくないことが起こると、国民はすべて大統領のせいにする。たとえば誰かが椅子から落ちたとしても“ズマのせいで椅子から落ちた”と言われる」と述べた。
ズマ大統領曰く、南アフリカ人はアパルトヘイトという足かせが外されて以降、怠惰になってしまったそうだ。アパルトヘイト時代、解放運動活動家としてズマ大統領がアフリカのある国を訪れた時、国民が非常にゆっくりと働いていることに驚いたという。理由を聞くと、彼らは「自由だから急いで働く必要がない」と答えたらしい。ズマ大統領は「自由というのはそういう意味のものではない」と言い、「国民が自分でできることですら行動せず、すべてを政府に要求してくると心配になる」と語った。
公約を掲げて票を獲得したものの、実行していないズマ大統領の言葉に国民は呆れている。
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(TechinsightJapan編集部 FLYNN)