南アフリカ・ケープタウン中心地のある通りでは、雨が降るたびにマンホールから雨水があふれ出ていた。市の整備担当者がマンホールの蓋を開けたところ、その下から想像し難いものが現れた。
出てきたものは、四輪の芝刈り機。これが水を詰まらせ、道路を冠水させていたのだ。住民の誰かが不法投棄したものと思われるが、ケープタウンではここ数年、スーツケース、車のエンジン、ヒツジの角、革などが排水溝から見つかっているという。
ケープタウンには7500キロもの地下排水溝パイプ、1200キロの地上用水路や河川を駆使して雨水のネットワークを構築している。しかし地下排水溝のおよそ40%は50年以上前から使用しており、新調するには少なくとも130億ランド(約1330億円)もの予算が必要となる。ケープタウン市が出せる改修費は年間6000万ランド(約6億1400万円)しかない。メンテナンス費として改修費とは別に8500万ランド(約8億7000万円)が利用可能だが、この金額は今回のような不法投棄の撤去などで消えてしまうのが現状だ。
ケープタウンは冬になると雨が多い。市は費用と労力を尽くして道路の冠水を防ごうとしているものの、不法投棄をしないなど住民のマナー徹底が不可欠であると述べている。
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(TechinsightJapan編集部 FLYNN)