女性としての体の異変にまったく気づかなかった中、急な腹痛で病院へ駆け込んだところ、医師から告げられたのは「妊娠ですね。もう間もなく産まれますよ」という信じられない言葉であった。そのような事態を招く大きな原因となっているのは…!?
少し前に米マサチューセッツ州ボストン在住のキャサリン・クロパスさん(23)という女性が、「突然の腹痛で初めて妊娠を知り、すでに臨月でその1時間後に女児を出産しました。4.5kgもある大きな赤ちゃんでしたが、妊娠していることに全く気づきませんでした」と告白し、その話題は瞬く間に世界に広まっていった。
こんなことは実際に起こり得るのかと女性たちの間でも波紋を広げていた中、米メディア『newsy.com』は女性の健やかな妊娠と出産を応援するイギリスの有名なサイト『pregnancycorner.com』の記事を紹介している。なんとイギリスの周産期・新生児医学会は、「そうした現象は決して珍しいことではない。2011年には2500人に1人の割合で妊娠に気づかないまま分娩を迎えた女性がいた」と発表していたのであった。
『pregnancycorner.com』は、その大きな原因として肥満をあげている。それまで正常であった生理も、肥満になることで約50%に異常がみられるようになり、重度の肥満ではそれが顕著になる。当然ながら妊娠する力も低下するうえ、妊娠のため生理が来なくても「またいつもの生理不順か」と思い込み、腹部が出て来ても「またちょっと太った」と勘違いしてしまうことが多いからだ。また更年期の女性にも予期せぬ妊娠が実は多いとのこと。忘れた頃にしかやって来ない生理に「いよいよ自分も閉経。これでは排卵もあるまい」と避妊の手を緩めてしまうというのだ。
突然の出産における大きな問題には、高額な出産費用の準備ができていないこと、臨月までに必ず揃えておくべきベビーベッドや育児グッズ、衣類の準備がまったく整っていないことなどが挙げられる。また未婚である場合、赤ちゃんの父親になるといういきなりの宣告に、交際相手が抵抗を見せる可能性も考えられる。こうしたことから、米・疾病予防管理センター(CDC)は出産可能な年齢にあるすべての女性について、「自分の体や健康の管理にもっと関心を持ち、産婦人科での定期検診を怠らないよう努めてほしい」と述べている。
※ 画像はイメージです。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)