犬のあまりにも優れた嗅覚に加え、土葬とあってはやはりこんなことも起きてしまうようだ。米ジョージア州のある墓地で今、1匹の犬の必死な姿に人々は思わず涙を浮かべてしまうという。
ジョージア州チャタム郡サバンナにある「ローレルグローブ」という墓地で、訪れる人々の深い同情を誘っているのが、この首輪をしていない茶色のメス犬。高校の美術のクラスで出された課題のため、その墓地に幾度も足を踏み入れていたハンター・コーンさん(15)は、『ABC News』の取材にこのように語っている。
「最初は野良猫が何匹かいるのだと思っていたのですが、犬でした。特に茶色の犬は自分の子犬が死んでそこに埋葬されたらしく、そのお墓の前を一歩も動こうとせず、時には土を掘り起こそうと必死になっているのです。」
コーンさんが情報をFacebookに寄せて少しすると地域活動員が現れ、飼い主のもとを逃げてそこに迷い込んだとみられる首輪をした白い犬だけが保護された。しかし1時間経っても茶色の犬だけは頑として動かない。見知らぬ人が近づくと警戒心をみせて逃げるため、彼らも諦めて帰ってしまった。
コーンさんの家は3匹の犬を飼っており、その茶色の犬を飼うことは難しい。彼は「その犬をなんとしても動物保護センターに送り届けたいのです。いずれは新しい飼い主が見つかればと思っています」と語り、母親の助けでエサを与えるなどしながら捕獲の努力を続けている。だが「その墓地は野良犬、野良猫に関してたびたび通報があります」と語るのが、いわゆる保健所に相当する「サバンナ・チャタム・アニマルコントロール」の職員。ここが出動したら殺処分は避けられないとして、コーンさんは焦りを募らせている。
※ 画像はabcnews.go.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)