音楽プロデューサーの島田昌典さんをドキュメンタリー番組『情熱大陸』が特集した。その中で島田プロデューサーが自宅にそろえた数々の機材が紹介され、「ツマミが大好き、ツマミフェチです」と熱く語る場面があった。ハロプロ作品の編曲で知られる鈴木Daichi秀行さんがそれに反応して、ツイッターで感想をつぶやいている。アレンジに関わる人々は同じ趣味を持つ傾向にあるのか、彼もツマミフェチのようだ。
島田昌典さんはaikoやいきものがかり、秦基博など数々のアーティストの楽曲をプロデュースしている。1月25日放送の『情熱大陸』(MBS制作、TBS系)では、その島田プロデューサーを取り上げた。
自宅と仕事場を兼ねた新居では“Great Studio”と呼ぶスタジオに、アレンジに必要な機材やコンピューター、楽器類が並んでいた。様々な音色を追求するためにミュージシャン顔負けの楽器を集めており、ビートルズが使用したことでも知られるメロトロンという鍵盤楽器もあった。
島田さんは中でもアレンジに使う複雑な機材に触れながら「ツマミが大好きですね、ツマミフェチには大好物な感じやね」とボリュームなどのツマミを回す。「ニーヴっていうこれは、やっぱりカッコいいですよね、このツマミは!」と熱く語りながら「形と色合いとカチカチ感っていうのかな」とツマミをカチカチ回して見せた。「ツマミの微妙なさじ加減で音が変わってくる」というからアレンジにも大きく影響するのだ。
そんな彼の姿に共感したのが鈴木Daichi秀行さんだった。作曲家やギタリストでもあるが、モーニング娘。や松浦亜弥などハロー!プロジェクトのアイドルが歌う楽曲や、SMAP『FIVE RESPECT』など数々の編曲で知られる。その彼が放送を見ながら『鈴木Daichi秀行(daichi307) ツイッター』で「ツマミカチカチにはロマンがあるのです」とつぶやいた。
いきものがかりのリーダーは『水野良樹(mizunoyoshiki) ツイッター』で、そのツイートに対して「ダイチさんが言うと重みありすぎの言葉です」とコメントしている。アーティストから見ても2人の“ツマミフェチ”はかなりコアなようだ。
番組では、島田昌典さんがいきものがかりの『SNOW AGAIN』をデモからアレンジしていく工程に迫った。いきものがかりの吉岡聖恵は「絶対にこの曲を名曲にしてくれるって思える」と島田さんへの信頼を語っており、水野良樹は「アーティストによって色も違うのに、聴いたら『島田サウンド』になる」とアレンジの腕に感服していた。
また、島田さんが新居にいきものがかりや秦基博らアーティストを招いてバーベキューをする場面があった。島田さんが火をおこしている間にアーティストからは「島田さんがやってて、弟子たちが酒を飲んでいるみたいな」とジョークが飛び出して楽しそうだ。彼はそんな関係を「横のつながりが持てるのは、本当に面白い。それが音にも出る気がする。あったかい音というか血が通った音というか…」と音楽に絡めて考えている。
彼は昨年の7月に『島田昌典(shimadamasanori) ツイッター』で“島田会”に集まったメンバーと撮った1枚を投稿しており、「11/4はバラスーシな夜になるよ!」と伝えた。11月4日には日本武道館で島田昌典の活動30周年を記念したスペシャルライヴ『「Great Studio Live at BUDOKAN」~バラスーシな奴らがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!~』が開催され、彼を慕うアーティストたちが出演。横のつながりが大きな形となった。
アーティストとプロデューサーの関係について島田さんは、「あくまでも、メロディーはアーティストが作るもの。何も無いところから生み出すのはアーティストだ」と語る。しかし、アーティストが生み出した“1”を“10”まで持っていくのがプロデューサーの役割なのだ。「そこはアーティストに負けられないので、音楽的素養は絶対に必要」との言葉が印象的だ。鈴木Daichi秀行さんもツマミのことだけでなく「アレンジャーって何やってんの~?って良く言われるけど、色々やってるよ!」とつぶやいており、島田昌典さんの姿に自分と同じものを感じたのではないか。
※画像は『twitter.com/shimadamasanori』のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)