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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】“皮膚がんリスク”で日サロの利用者激減? 重度の皮膚炎症患者がかつての3分の1に。(米)

ボディビルダーや美しい小麦色の肌に憧れる女性が多く通う日焼けサロン。だがその継続的な利用についてはどうか慎重になって頂きたいものである。アメリカでこのほど、日焼けサロンの利用が原因で毎年3000人超が集中治療室に運ばれた事実が明らかにされた。幸いなことにその数字は以前より激減しているという。

このほど米CBS Newsが、日焼けサロンに関する新たな情報が有名医学雑誌『JAMA(Journal of the American Medical Association)』に掲載されていることを伝えた。米疾病予防管理センターでがんの予防に関する研究を専門とするGery P. Guy Jr.博士が2003年~2012年のデータを基にまとめた新しい報告書で、それによれば日焼けサロンの利用が原因で、平均すると毎年3,200人ほどが緊急な治療のため集中治療室に運ばれたことになるという。

そうした患者の8割が女性で、約80%が皮膚の重度の炎症を起こしており、アメリカでは毎年約17万人もの人がそれがきっかけで皮膚がんを発症していると考えられるそうだ。続いて多いのが紫外線照射中の失神で10%弱、そして目がヤケド同様の炎症を負ってしまったという患者も6%いた。

またその調査によれば、18~24歳の若い白人女性は日焼けサロンを「ホームカミングデーやプロムで露出度の高いドレスを着たい」、「休暇でリゾート地に出かける前に水着が似合うようにしておきたい」といった理由で利用しているとのこと。しかし2009年には、国際がん研究機関『IARC(International Agency for Research on Cancer)』が日焼けマシンと皮膚がんの関連性について、ハザードレベルをグループ2Aの“おそらく発がん性がある” からグループ1の“発がん性がある”に引き上げ、特に30歳以前から定期的に利用していると、皮膚がん発症リスクは75%かそれ以上との調査結果を発表。スウェーデンは同じ年から18歳以下の利用を禁じるようになった。

上記のような集中治療室に運ばれる件数が2003年には6,487であったが、日焼けサロンに潜む危険性を示す話題が急増したこともあり、2012年には1,957件までに激減。しかし、かつて頻繁に利用していたという人が皮膚がんのハイリスクグループであることは否めない。また米国食品医薬品局(FDA)は昨年すべての日焼けサロンに対し、利用客の目につく場所に日焼けサロンの利用による皮膚がんほか紫外線による健康被害、長期的リスクを記した案内板を設けるよう強く促したという。

※ 画像はイメージです。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)