writer : maki

安倍政権の解散総選挙どう呼ぶ? “逃げノミクス解散”や“ABE総選挙”という声も。

“国民の信を問う”ために、今の衆議院を解散して総選挙へと向かった安倍晋三首相。自ら「アベノミクス解散だ」と名付けた今回の解散・総選挙について、「あなたならどう呼ぶか」ネットでアンケート調査を行っている。回答者からは「まやかし解散」、「民主党締め出し解散」などの案も出ており、首相の意向とは違う捉え方も多い。

衆議院は11月21日の本会議で解散。衆院選の日程は12日2日公示、14日投開票と決定した。その日の記者会見で安倍首相は今回の解散・総選挙について「経済政策を前に進めるか否か」を国民に問う「アベノミクス解散だ」と述べている。

年末が迫る中、あれよあれよという間に事が進んだ感のある衆院の解散・総選挙だが、今回ほどメディアが「何のためにする必要があるのか?」と異を唱えることも珍しい。そうした中、Yahoo!ニュースの意識調査で「今回の解散、名付けるなら何解散?」とのアンケートを進めている。まだ始まったばかりだが、「アベノミクス解散」の他にも「大義なき解散」、「アベノミクス失敗隠し解散」を支持する意見が多い。政治家からも「逃げノミクス解散」という名前が付けられているが、アンケートでは「まやかし解散」などさらに辛らつなネーミングも見られる。

■今回の解散、名付けるなら何解散?

・「アベノミクス解散(安倍晋三首相)」:17.2%(6,645票)

・「デフレ脱却推進解散(公明党・山口那津男代表)」:1.6%(616票)

・「この道しかない解散(甘利明経済再生担当相)」:2.3%(896票)

・「日本の底力を発揮する解散(山谷えり子国家公安委員長)」:1.4%(550票)

・「アベノミクス止めるな解散(山口俊一沖縄・北方担当相)」:2.5%(948票)

・「大義なき解散(民主党・枝野幸男幹事長)」:19.5%(7,542票)

・「アベノミクス失敗隠し解散(民主党・川端達夫国対委員長)」:18.4%(7,103票)

・「経済失政解散(維新の党・江田憲司共同代表)」:7.5%(2891票)

・「逃げノミクス解散(維新の党・松浪健太国対委員長)」:17.7%(6,838票)

・「その他(コメント欄にお願いします)」:11.9%(4,606票)

(Yahoo!ニュース 意識調査調べ 途中経過、11月25日14時10分現在で対象は38,635人。実施期間:2014年11月22日~2014年12月2日)

政治家が挙げた呼び名の他に、回答者からのコメントでは「与党御都合解散」、「身勝手解散」、「国民不在の党利党略解散」、「バカ野郎解散」等々、さまざまな声が出ている。

中には「長いですが」と言いつつ、「問題が顕著化して支持率が暴落する前に解散しておいて、投票の判断材料が曖昧なまま、とりあえず自民党しかないだろうという有権者の失望した投票行動に期待し、我々は選ばれた内閣であるとまがい物の正当性を獲得するため」の解散。というコメントもあり、「まんまこれです」、「私もその通りだと思います。それをかえるために、みんなで投票にいって欲しいです」と共感されている。

また、新聞各紙やネットではAKB48のイベントから発想した「ABE総選挙」や「リセット解散」、「追い込まれ解散」などの呼び名が見受けられた。漫画家・やくみつる氏の4コマ漫画では「集団的自衛解散」とされている。

投開票が実施される12月14日が、忠臣蔵で知られる“赤穂浪士討ち入り”と同じ日だという指摘もあった。誰が吉良上野介で大石内蔵助かはともかく、元禄15年のあの日のようにドラマティックなものとなるだろうか。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)