11月の中間選挙を前に、オバマ大統領夫人が来て応援演説を行ってくれるとは心強い話だ。だがそれも少し前までの話、全米各地の民主党候補と関係者らは今、夫人が演説で間違った話をしないか心配でならないのだ。今月上旬のアイオワ州での失態に続き、コロラド州でもとんだ迷走があったもようだ。
11月の中間選挙に向け各候補者の動きが一層活発になる中で23日、多忙なスケジュールの合間に米コロラド州デンバーを訪れ、民主党マーク・ユーダル候補(64)の応援演説を繰り広げたミシェル・オバマ大統領夫人。集会において、「この人にコロラド州をお任せ下さい」などとマイクに向かって熱っぽく語るも、候補者のプロフィールを誤って覚えていたことが苦笑まじりに伝えられている。
ユーダル氏はコロラド州選出の現・上院議員で、アリゾナ州ツーソン生まれであることを公言している。だが「彼の祖先は5代も前からすべてコロラド生まれのコロラド育ちです」とアピールしてしまったのだ。だがこれは完全なる失敗。なぜなら、1886年から長い歴史をその土地で築いてきた生粋のコロラド州民の血であることを熱心に売り込んできたのは、ライバルである共和党のコーリー・ガードナー下院議員であったのだ。
実はミシェル夫人、今月上旬にもこんな失態を犯して国民に笑われていたばかり。民主党からアイオワ州上院議員に立候補したブルース・ブレイリー氏の名前を、ポスターがあちこちに掲げられているにもかかわらず、7度も「ブルース・ベイリー」と言い間違えたのだ。側近から渡されたデータが誤っていたのか、それとも打ち合わせが不十分であったのか。だが自身は“老化現象かしら”と苦笑するだけ。いずれにせよ、野党である共和党にとって恰好のツッコミどころとなっていることは言うまでもない。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)