「東国原英夫氏、不倫疑惑を完全否定」。そんな見出しが、またしてもメディアを賑わせている。さきごろ20代女性との密会が報じられた元宮崎県知事で前衆院議員の東国原英夫氏(57)が8日、都内で化粧品ブランドのイベントに登場した。報道が全くの誤解であることを訴えた東国原英夫氏であったが、自ら「信じてないでしょ?(笑)」と報道陣に問いかける場面も。果たして疑惑は真実なのか。テックインサイト編集部は渦中の東国原氏に個別インタビューを行った。そこには、自らを「死にゆく人間」と表現し、妻との「ある約束」を語る東国原氏の姿があった。
この日東国原氏が臨んだのは、頭皮・皮膚・美肌用化粧品「Vitabrid C」の“宣伝担当執行役員”の就任式だ。冒頭「頭皮をどげんかせんといかん!」と2007年流行語大賞を受賞した宮崎県知事時代の名言で会場を盛り上げた。さらに“就任演説”として『ビタミンCの12時間継続浸透の実現』を掲げ、5千万円のクラウドファンディング(資金調達)と同社の製品を肌に悩む10,000人に届けることを目指すと発表した。
先ごろ入籍を発表したばかりの夫人について質問が及ぶと「最近バタバタだったので」「あ、浮気(の件)ですか?」と自ら疑惑に言及し、会場は一気に色めき立った。ブログで発表した内容と同じ経緯を改めて語り「(報道された相手の女性に)一切の恋愛感情はない」と断言したが、一方で「(浮気していないこと)信じてないでしょ?」と逆に報道陣に問いかける場面もあった。
イベント終了後、テックインサイト編集部は東国原氏に単独インタビューを行った。
──テックインサイトでは、県知事時代から東国原さんの記事を多く書かせていただいております。そのなかでも記憶に強いのが当時あまりの激務で「身体がボロボロだった」というブログでの告白でした。県知事時代と比べてお身体はいかがですか? お元気になられましたか?
東国原氏:いやあ。体力はかなり落ちましたね。自分で分かりますね。肉体的、精神的にも落ちたと思います。もちろん精力とか忍耐力なんかもですね。だからこそ結婚したのかもしれません。
──奥さまへのプロポーズの言葉が「介護してほしい」だったと伺いましたが。
東国原氏:(介護)というのは半分冗談で言ったんですけどね。「分かりました」「承知いたしました」って(笑)。すぐ答えてくれましたね。
──これが人生最後の恋になりますか?
東国原氏:「人生の最期に目をつぶるときに、君の顔を見て終わりたい」そう言いました。僕自身、57歳という年齢になって「老い」というものを真剣に考えるようになったんですね。そのときに「最後の伴侶として、この人と手をつないでいたい」そう思ったんです。歯の浮くようなセリフかもしれないですけどね。でもね、それが僕の本心なんですよ。だからこそ(ふたりの家庭を)大切に育んでいかなければいけない。そういう意味では今回のこと(不倫疑惑)は脇が甘かったなって思います。
東国原氏:(報じられた女性との間に)全然そういう(男女の関係)ことを考えてもいなかったんです。でも「あのように撮られたら、そういう視線で見えてしまうよな」と反省しましたね。
──これは記者(女性)からの視点ですが、もし相手の女性に何かしらの「想い」があったとしても、今の東国原さんはまったくそれに気づかない。そんな気がします。
東国原氏:そんな余裕がないんです。さきほども言った通り体力も、それこそ精力も落ちてる。昔は可愛い子、綺麗な人がいれば声を掛けていたのに今は完全に「スルー」してるんですよ。さらに言うと、そのうちに目でも追わなくなるんです。
──57歳というのはそれほど「老い」を意識する年齢なのでしょうか?
東国原氏:同年代の人たちと比べると、僕は体力も気力もある、と思われているかもしれないですが。5年前、10年前の自分と比べたとき、明らかにそれらは落ちているんです。
──では、今ある「気力」「体力」を今後はどこに向けて使っていきたいと思われますか?
東国原氏:政治的な意味ではなく、地方を元気にする、そういうところに貢献できたらいいなとは思います。純粋に「田舎に戻りたい」そんな気持ちです。あとは妻ですね。
──お子様のご予定はありますか?
東国原氏:そう。そこなんです。欲しいですよ。それこそね、体外受精してでも欲しいですね。こんなこと言うのはなんですが、「55(歳)過ぎるとガクッと来ますよ」って周りに言われてたんですけどね。(実際ガクッと)来ましたね。それでもね、子どもが欲しいんです。
──奥様もお子さんを願っていらっしゃるんですね。
東国原氏:(妻と)約束したんです。もし普通に子作りをしてできなければ体外受精をしてでも子どもを授かろうって。僕はね「死にゆく人間」なんですよ。年齢的にも僕が先に死んだときに、彼女がひとりになってしまう。これは絶対に避けなければいけない。だからね、彼女のためにも子どもを作って、しっかり育てなければと思います。今の自分にある体力と気力を使う場所はもしかしたら、そこかもしれません。
──お子さんが生まれたらまた新たな気力・体力が蘇ってくるかもしれませんね。
東国原氏:いや、本当にそうかもしれないですね。子どもを産み育てることが生きる糧になる。30代で子どもを授かったとき、それこそ死に物狂いで働きましたよ。(子供を)育てるんだって。まあ、そのパワーが余って謹慎することになっちゃったんですけどね(笑)。
東国原英夫というのは不思議な人だ。その場の空気を瞬時に読み解く才能を持ちながら、ときに周囲の視線を気にしない脇の甘さがある。政治家として様々な修羅場を乗り越えてきたにもかかわらず、まったく嘘がつけない時がある。このアンバランスさがその魅力なのか。肝心の不倫疑惑の真偽についてだが、この記事を読んだあなたはどう思うだろう。ちなみに記者の私見では「シロ」。たった一度のインタビューでその人の全てを知り得るのは難しい。ただ、一つだけ今日の取材で確認できたことがある。今の東国原英夫氏に妻以外の女性を追いかける気力、体力、精力はないということだ。
(TechinsightJapan編集部 村上あい)