歌手のYUKIがNHKの音楽番組『SONGS』に出演して、2012年の紅白歌合戦で起きた出来事を振り返った。あの時、彼女がソロとなって2枚目のシングル曲『プリズム』を歌うその頭に、空から降ってきた星形の紙ふぶきの1枚がきれいに乗っかった。YUKIはその映像を見るのは初めてらしく、約2年を経て自ら確認すると大喜びしていた。
9月20日放送の『SONGS』では、番組初となるラジオ番組『YUKI FLY STATION 91.7』という形式をとった。ゲストのYUKIが「ラジオを通しての方がしゃべりやすい」と考案したもので、彼女はDJになりきってファンからのメールに答えていった。
メールの中に紅白で『プリズム』を歌った時の衣装について、「YUKIさんが自分でデザインしたものか?」という質問があった。彼女は「ステージに花が一輪ある感じにしたくて“お花”をイメージして作った」と答えている。また、自然の花びらはグラデーションがありそれぞれ色が違うように、衣装も「1枚、1枚染めていただいた」と明かす。
紅白で歌ったYUKIの映像がVTRで流れると、彼女が説明したように紫色のドレスは花を思わせ、1枚1枚の色が微妙に違うことが分かる。その時、YUKIの頭に星の紙ふぶきが舞い降りる場面が流れた。彼女は「あっ! ここで星がついたんだ!」とはしゃぐように喜んでおり、それを見たのは初めてらしい。「おーっ、これ全く気づかずに歌に入ってますね。入ってますね~」と歌う自分の映像を楽しんでいた。
2012年の紅白で歌い終わると、友人から「星が乗ってたよ」とたくさんメールが来たという。当時はネット上でも「YUKI、紅白での奇跡の瞬間」と話題になったが、「すごい演出だ」という声もあった。この日も「あれは演出ですか?」という質問があり、YUKIは「あんな演出があったら、私もそんなのやりたいです」と笑いながら「あれはね、偶然、ここにピタって…」と証言して演出説を否定している。
また、大病を患ったという女性から「通院中に偶然流れてきた『プリズム』を聴いて元気づけられ強い気持ちになれた」というメールが届いた。YUKIは「大変でしたね。でも、良かった。ありがとう」と答えて「強い気持ちが持てるというのは、私にとっても一番喜びであり、うれしいです」と感謝を表した。
『プリズム』は、YUKIがソロになって初めて作詞を手がけた作品でもある。彼女は「その時の心情がとてもよく表れている曲だけど、不思議なことにずーっと長く歌い続けることができる歌になりました。自分が今まで守ってもらえていたことにやっと気づいた。去って行った人やもう会えない人たちへの感謝の気持ちが溢れて書いたもの」と感慨深げに語る。
この日の『SONGS』では他にもいくつかのメールを紹介したが、YUKIは「みんな、生活の中にというか人生の中に私の歌が『いつもそばにいたよ』と言ってくれて、本当にうれしい。ますます、ちゃんと自分に正直にいかなきゃいけないな、歌は嘘をつけないなって思う。私と一緒に成長していく歌をどうぞよろしくお願いします」とコメントした。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)