あまりにも種類が多い蜘蛛について、私たちはその体の大きさや足の長さだけで危険か否かを判断することは不可能である。公園で蜘蛛に刺され、数時間後には激痛に襲われ指の切断を余儀なくされた女性がイギリスにいた。
蜘蛛にほんの一瞬刺されたことにより指を失い、6週間も入院するという恐ろしいことが起きたのは英ダラム州のシーハム。人差し指の欠けた手に表情も硬いこの女性は、4人の子の母親で美容師をしているアンドレア・ウォレスさん(44)。幼い子供2人を連れて近所の公園で遊んでいた中、蜘蛛に左手の人さし指を刺され、その毒で指は壊死。切断となってしまったのだ。
「チクッと虫に刺されたことを感じたけれど、ブヨ(=ブユ)か何かだと思っていた」とウォレスさん。しかし夜になるとその指は黒く変色してみるみる腫れあがり、激痛を伴って割れた皮膚から黒い膿がにじみ出るようになり、腕の静脈の色が変わったところで病院へ急いだという。
ウォレスさんの治療にあたった「サンダーランド・ロイヤル病院」の医師は英メディア『mirror.co.uk』に、「彼女はあと2時間ほどで壊死性筋膜炎により命を落とすところでした」と話しており、爬虫類や昆虫などに刺された時、決してそれを侮ってはならないとした。美容師という職業ゆえ、医師らはウォレスさんの指をどうにか救おうと14回も接合手術を試みたが、それは叶わなかった。ウォレスさんの指を刺した蜘蛛は、おそらくは「カガリグモ(英名:False Widows)」であろうとのこと。この蜘蛛に刺される症例が夏から秋にかけて多発するそうだ。
※ 画像はmirror.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)