米ユタ州の有名バーベキューチェーン「Dickey’s Barbecue Pit」で、客に洗浄液が入ったアイスティーを提供するというあり得ない事故が起きた。その客は危篤の状態に陥っている。
米テキサス州ダラスを本拠地に全米展開を図ってきた有名バーベキューチェーン「Dickey’s Barbecue Pit」。ユタ州サウスジョーダンにあるそのレストランで現地時間の10日午後、人体にとっては猛毒である化学洗浄液が混じったアイスティーが提供され、67歳の女性客がそれを飲んで意識不明の重体となっていることが伝えられている。
その女性客は夫とともに食事にやってきたジャン・ハーディングさん。アイスティーを一口飲んで異変に気づき、ただちに吐き出したが、口腔粘膜、食道や胃といった消化気管が強い酸でただれ、現在「ユタ大学医学部病院」の集中治療室で懸命な治療が続けられている。担当医師は地元メディア『Fox13』に、「粘膜が焼けただれて出血を起こしている状態です。穿孔を起こさないよう願うばかりです」と説明する。
警察によるその後の調べで、混入していたのは肉の脂肪分でギトギトになっているグリルを洗うための“Clean Force Fryer Cleaner”という名の化学洗浄剤。成分は主に水酸化ナトリウムで、見た目は砂糖に似ているという。このバーベキューチェーンを傘下に持つ「Finger Lickin Brands LLC」のCEOジョン・トムソン氏は謝罪文を発表したが、それが従業員の認識不足や不注意による過失であったのか、それとも洗浄剤の危険性を知った上での意図的な行為であったのか、現在も調査が進められている。
※ 画像はfox13now.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)